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イルミネーション

 また毛色の違う作品。こうなったらもう何でもありですね。この連載は。天理妙我の定番のひとつ、冬の失恋ネタです。他に書くことがないのかと。ないんですね。同じことの繰り返し、言いたいことは少ないんです。

また今年もイルミネーションの季節が深まった

こどもたちの願いがサンタクロースに伝わった

まだ僕は雑誌に君の星座を探しては運勢を占った

もういない君はいつもそういう類のものを疑った

くだらないよって声は聴こえてこない無駄だった

当たり前なんだけど当たり前の現実がつらかった


時は次第に移ろい今日は朝から冷たい雨だ

僕は相も変わらず君の温もりに触れたいだけさ


神様は信じてないけどどうか君と会いたい

どうかななんて鏡と僕が一人で意地の張り合い

ひとりぼっちになった灰色の日々の合間に

君を置き去りにしていこうとした意味を確かに




また今年もライトアップされて街中が華やぐ

恋人たちの想いもネオンサインに溶けて重なる

まだ僕は哀しみを哀しみのままに人目も憚らず

もういない君をいつも隣に感じてはただ泣く

君が見たらどんなことを言うかななんて堪らず

きっと今を生きることを力強く説くんだ必ず


冬の空も僕の心に寄り添い泣いたのかな無理やり

廻る季節に取り残されて明日もまた振り出し


君の笑い声が今も耳から離れないんだやるせない

ほとんど笑顔しか見ていない記憶が溢れ出し

泣いたのはあの時だけだったと後悔は隠せない

せめて君を覚えていたいんだよ絶対に忘れない




笑えてる? 詐欺にあったみたいな顔をして

重ねてく 愛し合った時代なら思い出

離れてく 旅に立った理解者は残して

馬鹿げてる 灰になった期待は幻で


 私の作品を読んでいる方なら知っているかもしれませんが、私は短いリズムで無駄なく韻を刻むのが好きなのですが、本作は非常にスローテンポといいますか、韻と韻との間が広くなっています。それなら今までよりも伝えたいことを重視したのかと問われれば、むしろ私の訥弁さが一層際立った内容になっていると思います。不器用で、不細工で、会いたいとか触れたいとかしか言えないもどかしさ。どうしてこうなっちゃうんだろう。

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