未知の世界へ
帰ってきた。だがどうしてだろう。おれは忘れられない。あの世界のことが。だから決めたのだ。あの世界のことをここに記そうと──
涼しい風が吹いてくる。
いつもと違う鐘の音がおれの耳に届いてくる。
「どうやら寝ちまったよ、う、だなぁ?ってえ?」
思わず言葉を失ってしまう。
目を開けたその先には見知らぬ街が広がっていたのだ。
「いやいやおかしいよな?まずここどこだよ。」
異世界転移という言葉が頭に浮かぶ。
頬をつねって夢では無いことを確認する。
たっぷり十秒ほど静止してしまう。
「もしかしておれ、異世界来ちゃった?」
どうやら異世界に来てしまったおれは佐藤春樹、18歳。
性格は、といえばまぁ隠れオタクってやつだと思う。
学校では普通に過ごし、家ではアニメやゲームに囲まれて生活している男子高校生だ。
だが、おれの運気はなぜこんなにも悲しいのだろうか。
せっかくの異世界に来ても、ヒロイン無し、装備は制服。そして、無一文。当然の事だが、特殊能力なども持ってない。
神という存在があるなら一言もの申したい。
「なんでこんな状態で異世界来たんだよーーー!!」
通行人の視線が一瞬おれに集まるが、すぐに元に戻った。
頼れる人もいないし、無一文だからなんもできないし。
かなり悲しい状態である。
そんな絶望的な状況で一人で叫んでいる少年。
自分で考えても頭が心配になるレベルだ。
そうとは分かっていても叫んでしまう。
「おれは一体どうすればいいんだよぉぉおおおーーー!!!」
またもおれに視線が集まる。そして元に戻る。
叫んで心をリセットして、彼は呟く。
「さて、おれの異世界を舞台にした大冒険の幕開けといきますか。」
まずは簡単に自己紹介をしようと思います。
僕は小鳥遊匡といいます。
アニメやゲームが好きで、小説も読みます。
まぁこんな感じでしょうか。簡単すぎてちょっと自分でも思うところがありますが、これくらいにしておきます。
今回の作品が僕の初めての作品となります。
感想など、心からお待ちしております。
私事があるので、連載が遅れますが、どうかこの作品をよろしくお願いします。
それでは、また会いましょう!