『いつか』
支給編のラスボス、NO-102ドゥーベのパイロットであるユガダ・セヘキの短編です。
『ユガダ・セヘキ!今すぐ帰投しろ!』
かつての上司が、NO-102ドゥーベを強奪したユガダに通信を入れる。
しかしユガダがその通信に耳を貸す事はなかった。
※※※※※
月周辺を周回しているガードナー第五艦隊
戦艦一隻
巡洋艦四隻
駆逐艦四隻
所有SD三十一機
これだけの戦力を有しているのは理由があった。
セブンス
クレ社が開発した、狂気の産物といわれるSD
そのSDが今、旗艦であるフソウ型戦艦一番艦フソウに配備されているからだ。
扱える人間がいるのかは不明だが、『いつか』を待つように、その『いつか』がいつ来てもいいようにと配備されている。
そのフソウに配属されているパイロットの一人、ユガダは
「ユガダ・セヘキ中尉、貴官には」
今まさに
「転属を命じる」
左遷させられようとしていた。
理由は単純、彼の振る舞いであった。
戦闘中でも命令無視は当たり前。
何かを聞き出すわけでもなく、敵機をなぶり殺しにする。
非戦闘時には艦内の女性へ手当たり次第に手を出す。
喧嘩等日常茶飯事と化していた。
ユガダが配属されて一ヶ月、そんな人間をこれ以上このガードナーの艦隊にいさせるわけにはいかなかった。
左遷先は月面都市ウヅキの片隅にポツンと建っているガードナーの支部。
無論、SDが配備されていないような場所だ。
(くそっ、気にくわねぇ!)
廊下で頭をかきむしりながら歩いていると、ふとセブンスがこのフソウに配備されていることを思い出した。
整備士の一人を殺害し、プロテクトを解くためのICカードを抜き出したユガダは冷たい笑みを浮かべた。
『いつか』が最悪のタイミングで来ようとしていた。




