タブラ・スマラグディーナ・Ⅰ
後編です。
錬金術師のことについてはイロイロと捏造してます。
こは偽りなき真実にして、確実にして極めて真性なり。
唯一なるものの奇跡の成就にあたり、下なるものは上なるもののごとしく、上なるものは下なるもののごとし。
万物が「一者」の考案によってあるごとく、万物はこの「一者」より敵尾により生ぜしものなり。
「太陽」はその父にして「日」はその母、「風」がそを己が胎内に宿し、「大地」が乳母となる。
それは万象の創造の父である。
その力は「大地」の上に完全たり。
その力が「大地」に向かえば、「大地」より「火」を分離し、粗大なるものより精妙なるものを分離すべし。
大賢をもって、そは「大地」より「天」を静かに登り、再び降る。
優れるものと劣れるもの、その力を二つながら受け入れん。
かくて汝、全世界の栄光を我が物とし、ゆえに暗きものは全て何時より飛び去らん。
そは万物の最強のものなり。
なんとなればあらゆる精妙なるものをも圧倒し、あらゆる個体に浸透せんからである。
かくて世界は創造されり。
かくのごときが、ここに指摘されし驚くべき適応の源なり。
かくて世界智の三部分を有するがゆえに、ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれけり。
「太陽」の働きにつきて、われが延べたる事に、欠けたることなし。