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クルトゥース断章  作者: 高田玄武
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第九幕 記憶

・・・不完全なる魂の記録。奏でる旋律こそが生きとし生ける者たちをより美しく魅せるのか。


我等が偉大なる神、○○◆×△――(音読不能、以後クゥルトゥルと表記)の造り賜れた世界は、更にはそれ以上の全てを産み出すきっかけとなった。

先ず賜れたのは自らの魂の分かち身。始まりの子、クリァト。次にファロミュ、エィセレト、ティセリィス。二十七の始まりの子を賜れた後、最後に賜れた二十八番目の子、アトゥモス。始まりにして、終末の子。

アトゥモスを産み出した後、クゥルトゥルは自らの肉体を七つに裂き、それぞれを個々として創造する。

アストァラト、アトゥラクナクァ、エゼブブ、イァクグァ、ィエヴ、アプホゥス、グァタノトゥア。

神の肉より出でし彼等を裁定者と名付け、全ての愛すべき子たちの礎となるよう、命じる。

七つの裁定者達に課せられた使命は三つ。一つは魂の誘導。一つは永遠の観測。そして一つは、終末の子、アトゥモスの幽閉、監視。

始まりにして終末を司る、忌むべき子、アトゥモス。神は自ら造り賜れた世界を失うことを恐れ、彼を幽閉し、来るべき時が来るまで封印するとした。

或る旧きものは、クゥルトゥルの行為を嘲った。或る旧きものは、彼等の行為をとても興味深いものとして観ていた。

同じく旧きものであるクゥルトゥル自身もまた自らを嘲り、忌み嫌ったが、その忌むべきものを大いなる愛と呼び、その言葉を最後に、彼もまた永き眠りにつく。


(新説クゥルトゥル神話 第三章より)


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