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掌編小説

ある博士の人間診断

作者: 斎藤康介

「君は実にすばらしい。

 人という生き物はすべからく現象に絶望するものだ。だから原因をひとつひとつ丁寧に取り払えば、みんな生き生きしてくる。

 まあ、ここですべてを取り払わないことが味噌なのだが、君にはそのような素振りが見られない。敢えていうなら君は生者であることに不安を感じているんだよ。

 結局、絶望とは存在することを根底に成り立つ。なぜなら、魂への配慮も第一義的に存在者であることを肯定しているからだ。人である限り、それは免れ得ない。

 なのに、だ。君は人が口にする幸福という概念に疑問を持ったことはないか? 相対とかじゃなくもっと根本的にだ。果たして幸福は存在するのか。存在の基本にある『思惟する私ココーギトーエルゴースム』は私であるのかと」

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― 新着の感想 ―
[一言] 私、というのは人の作り出す概念にしかすぎないし、 私という意識の執着が苦しみを生む・・ というような感じでしょうか。 幸福というのも人が作り出した幻想で。 というようなことをよく考えます。 …
2011/11/24 22:37 退会済み
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