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2話

思ったよりも買いすぎた。

久しぶりのコンビニは帰りにご褒美が待ちわびている私にとって魔の巣窟だった。

全てが、魅力的に見える……。


お陰で想定していたよりも余分に買ってしまった。

増えたレジ袋の1番上でポテチ(しあわせバター味)となめらかプリンがニッコリ見つめてくる。

甘い誘惑を断ることなど私には出来なかったのだよ。


両手に幸せを2つぶら下げた私は無敵だ。

今ならミナミの生粋の大阪のおばちゃんにも勝てる!


……いや、それは無理だな。


商店街をレジ袋を持ったスーツの女が闊歩する。ただそれだけの普通の光景なはずなのに、貴重品を抱えてる私にとっては誰かに見つめられているようでちょっと緊張する。


そこのおっちゃん。私は今Switch2を持ち歩いてるんだよ。

そこの道行く学生さんや、君はもう買ったかね。何? まだ買ってないのですか。私はつい先程購入したんですよ。

脳内でだる絡みしながら家路に着く。


オートロックの扉を開けて、7階の自室へと向かう。

エレベーターがやけに遅く感じる。どうやら最上階まで誰かを送っていたようだ。

まだかまだか。まだなのか。

足は小刻みにエレベーターを威嚇していた。

短気は損気よ、私。

そうは思っても楽しみがすぐそこに待っているのだ、私よ。


ようやく着いた7階では小走りになっていたので、防犯カメラ越しに見ると不審者だったろう。

管理人さん、もし確認しても通報しないでください。ちなみにトイレに急いでた訳でもないから誤解しないで。


部屋着に着替え、開封の儀!

の前に……食事にしよう。

急がば回れだ。落ち着け自分、ステイだステイ。

少しでも今日という記念日を堪能するために気分をあげよう。


子供の頃想像していた大人の私はゲームとは無縁だったはずなのにな。

ハイボールの蓋を開ける。カシュッと小気味よい音が宴の始まりを告げる。

ゴクゴクゴク……。

はぁーーーーーーーーっ!うまいっ!

一人部屋におっさんと見まごう声が響きわたる。


私は子供の頃から生粋の任天堂ファンだ。

ただし、致命的に下手。

スマブラだって毎度カービィが落下していく。申し訳ない。


任天堂は私の想像の上を易々と飛んでいく。

自転車の次はバイクか? と想像していてもジェット機を登場させるのだ。


画面の中で字幕が走る。

私がやりたいゲームもまさかまさかの2でアップデートがあると紹介された。

それを聞いた時からSwitch2は買う買わないでなく、いつ買うかどうかに変わっていたのかもしれないな。


あぁ、楽しみ。楽しみ。楽しみ。

いつもお知らせから発売とかアップデートまでの期間が短めでありがたい。

シゴデキとは任天堂のことを言うのですよ、上司よ。



さぁ!

腹も満たした。

期待も増した。

いよいよ開封の儀にしよう。


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