紅魔館
レミリアからフランのことを頼まれて俺はレミリアの家こと紅魔館に来ていた。紅魔館はレミリアが管理しており、スカーレット家が持つにふさわしいほどの大きさを誇る。ちなみに他のスカーレット家の人物たちは別の館に住んでいるらしい。そして紅魔館の門に近づくと1人の女性が佇んでいた。
「美鈴さん。お久しぶりです」
「あ、雪さん。お嬢様からお話は聞いていますよ。どうぞ、お入りください」
紅美鈴、紅魔館の門番で中国武術の達人だ。超がつくほど強く、紅魔館に侵入しようと思う人物がいないのはこの人がいるからだろう。素手の勝負じゃ俺と霊夢、それこそ紅魔館を実質管理しているレミリアたちを合わせても勝つことは不可能だろう。
「いつ見てもデカいな…」
門をくぐると紅魔館本体が見える。無駄にデカい館、紅く染められた壁はどこか禍々しくも感じる。中に入ると1人のメイドがやって来た。
「雪様ですね。お嬢様から連絡はいただいております。妹様があちらでお待ちです」
メイドに案内されるがままに向かっていくと、一つの大広間にたどり着く。そしてその部屋には1人の金髪の少女が立っていた。メイドはそれを確認すると俺と少女を残して出ていった。
「久しぶりだな。フラン」
「うん、雪お兄ちゃん」
「レミリアから聞いてる。やるんだろ?」
「うん。最近、能力に飲まれそうになるの」
「…わかった。全力でこい。全部受け止めてやる。」
「うん」
フランがそういうと一気に雰囲気が変わる。空気は重くなり、フランのオーラは赤黒く変わってくる。確実にヤバいと感じさせてくる。俺は腰に携えていた刀を抜き、フランに向けて構える。
「・・・レーヴァテイン・・・」
フランがそう唱えるとフランの手元に炎の剣が現れる。《神器:レーヴァテイン》。北欧神話に登場する神器で、名前は破滅などが由来している。それが現れた理由は、フランの能力《ありとあらゆるものを破壊する能力》が具現化したからだろう。
「こりゃ、気を引き締めないとな…」
俺とフランはほぼ同時に飛び出し戦闘が始まった。
・・・
私は今、友達のパチュリーのところに遊びにきていた。パチュリー・ノーレッジは学園内でも上位の頭脳を持つ天才だ。そして私と同じ魔法の使える能力持ちでもある。喘息持ちであんまり紅魔館から出てこないから定期的に私の方から遊びに来ている。
「よー!遊びに来たぞー」
「いいタイミングね。貴方も結界張るの手伝いなさい」
「え?なにかやってるのか?」
「フランが能力に呑まれかけててね、それを止めるために雪が遊びに来ているのよ。」
「あー、なんとなく察したのぜ。でも私とパチュリーだけであの2人の戦闘に耐えられる結界なんて作れるのか?」
「あなたが来るのは予定外だったから一応アリスも来るわよ」
「あー、アリスか…」
アリス・マーガトロイドは私たちと同じ1年生の魔法系の能力持ち、しかも能力二個持ちでもある。魔力量も高く、私の1.5倍近くある。ちなみにパチュリーもそれぐらいだ。
「アリスは定期的に意味がわからなくなるからなぁ」
「…大丈夫よ。多分今日はそんなことないから」
「???」
そんな話をしていると1人の女性が入ってきた。
「あら、魔理沙も来てたのね」
「やっと来たわね。それじゃあ行くわよ!」
「おう」
そして3人がかりで結界を張っていく。より頑丈に、より強固に…
十数分でその結界は完成した。3人がかりで10分以上はなかなかだ。それこそ簡単な結界なら1秒で自分を囲うくらいのサイズなら作れる。
「いや〜大変だったな」
「まだよ。あの2人よ。油断してたら壊されかねないわ。それにフランの能力はそれを可能にするんだから、警戒は必要よ」
「えー、はぁ…わかったのぜ」




