6話
少し、書き直しました。
体に軽[く振動がきている。それと、小さくも可愛い声が聞こえる。
聞いたことある声だなぁ…眠っているのに、思考がクリアになってくる。後は瞼を開けるだけだな。
「…ゥ、…ュッ…ユウ! 朝だぞ。そろそろ起きなければ、奥方にも迷惑が掛かり旦那様の機嫌が悪くなる。早く起きるのだ。」
心地の良い声が少しだけ物騒な事を良いながら私の体を揺らしている。あーこー言う目覚まし、欲しかったなぁ…。目を開けると小さな精霊が微妙な顔を居た。手に乗りそうなサイズの姿だ。商品化したらありそうだと思うのはやばいのだろうか…。
「…もしかしてリース?」
「うむ。左様だ。して、朝じゃ。おはよう。ユウ」
そう微笑む姿に”精霊”って言ってたけど、手のリサイズの精霊さんだとは思わなかったなぁ。
長い黒髪を腰のあたりで一つに纏めて結っている。横髪が耳の長いに掛かっている。瞳は紅い…深紅に近い瞳だ。背中には半透明な羽が4枚まるで蝶の様な形をしている。服は、着物…だな。でも、喋り方が和風だし。うーん。可愛いなぁ…。耳が長いな。エルフ…みたいだな。見た事ないけど、か、可愛い!
「うーん。もう朝か、おはよう。リース、可愛いなぁ。疲れが吹っ飛ぶよ。」
あんまり寝た気はしないんだけど…あんな衝撃的な出会いしてしまったし、あーこれ言わないといけないのかなぁ。バレなきゃワンチャン言わなくてもバレない…? のでは? 甘いかな…この考え方って…。
「ふむ? 何か疲れることでもあったのか?」
首を傾げるリースが可愛い。ああ、もし私と同じくらいの姿ならきっと美人になる! 黒髪美人…最高です!
「リース、めっちゃ可愛いんだけど。可愛い。可愛いわほんとに。あははは。」
「やめよ! グリグリする出ない! 髪が乱れるのじゃ!」
ブーブーと小さな体で両手を上げて抗議する。その姿でさぇ、可愛い。あー可愛い。可愛い過ぎて再度、頭をぐりぐり撫でたら怒られた。
「やめい!」
「はい。すみません。」
流石にやり過ぎたので、素直に悩まると、何故かリースに不思議な顔をされた。え? 何? 私の髪の毛爆発してる?
「汝、何か不思議な気配がするのじゃが…? む? なんじゃ?」
見つめられる。めっちゃ見つめられるんだけど!?
「きゃ! 寝起きなの恥ずかしいわ!」
取り敢えず、腕でで顔を隠すと怒られる。ので、指の腹でリースの頭を撫でる。
「こら、話をそらすな。馬鹿者。これ、頭をなぜるなぁ~。えへへへってやめえぃ。我は聞いておるのだ。それに、微かに感じる。なんじゃ、この底知れない恐ろしい魔力は、一体…」
「あー。」
駄目か。ちょっとだけ、なんとかなるかなぁって期待したんだけど…。うん多分、それ私の所為かなぁ。」
「リース、ごめん。先に下に降りてて、ちょっとすることあるし。」
「いや、しかし。」
納得いかないような顔するリースにごめんね。そう思いながら先に行ってら貰おうと口を開く。
「大丈夫。それにいかないとサルクスさんが機嫌悪くなるんでしょう。エルダさんだけじゃ、悪いし、ね。お願い。リース」
そう言えば、しぶしぶだが行ってくれた。あはは、膨れてても可愛いなぁ…。あっは。さーてと。
「んで、何時まで隠れてんの? ロサ。」
「……。」
静かになった部屋に声を掛けると、黒い霧が出現した。そこから、エメラルドグリーンの瞳にの赤い髪を肩ぐらいで切りそろえらた”青年”が現れる。夢と同じイケメン…い、いや! 現実の方が画質がアップしてる! 流石、イケメンと言うか美形!! 美少年じゃん! めっちゃ不機嫌だけど!
「えぇ。無視? 酷いなぁ。」
「…っち。」
笑って問いかけると、不機嫌と雰囲気を隠さずに舌打ちされた。ひ、酷い! なんでそんなに不機嫌…、…んー。ん? もしや…そー言う事?
「なぁーに、嫉妬したの? リースに当たるなんて…あんな小さい子に、それに、あの子女の子でしょう?」
ニヤリと笑う私に対して、髪が生える様な白のロングコートに黒い服と同じ黒のズボンに赤いネクタイをしている。例えば、人が多い…そう、都会とかを歩けば誰もが見惚れそうな完成された”美”が私の目の間に居る青年。
「めっちゃ不機嫌じゃん。」
あははっと私が笑うとさらに不機嫌と不愉快さを隠さずに私を見ている。
「精霊に性別はねぇーよ。」
「え? そうなの?」
驚いた私が座るベットに腰を掛けて言い放つロサを観察しながら再度口を開く。
「そっかぁ。今度から気を付けるけど…。」
「駄目だ。女だろが、子供だろうが駄目だ。男は論外。」
触れたら、潰すか殺すか、消すから…。過激だな!? え、それは…つまり、私が街中とかその辺歩くだけで、相手が死ぬって事!? テロリストじゃん!? 大体、そうなったらどこにも行けない! 目が合う。ロサの綺麗なエメラルドグリーンの瞳は私だけをその綺麗な瞳に映している。
「それは…困る。」
「何で?」
先程よりも不機嫌な雰囲気を隠そうともせず言い放つ。室内の温度が2~3度下がったのは気のせいだと思いたいが、声色が夢で出会いった時よりも低い。
「私が歩くだけで、死人が出るのは困るし、そうなったら、ロサとデートできなくなるから嫌!」
私さぁ。まだ、この世界に着て間もないから、何も知らないんだよ! 特産品とか! 美味しい食べ物食べたい! 他の人の魔法とか見たいし! …後、ムカつく奴をぶっ飛ばしたいから嫌だ! 勿論、ロサとデートもしたい!
「ふーん。」
フイっと顔を背ける。照れた? お、ちょっと可愛いぞ? 朝からベットの上で何してんだっって思うけど。
「それに、私をここに”召喚”した奴も殴りたいし! ”私”の事知った奴らが襲って来た時には対応したい。」
多分だけど、あの2人は何かから逃げていて、それが”敵”なんだろうと思う。それに私の所為で迷惑をかける事があるなら気が付かれる前に排除したい。勿論私の手で。だから、いろんな意味で困るんだ。そう伝えたが、余り納得してくれてない顔をしてる。ははは、思わず苦笑いをする私を見るロサが口を開く。
「夕夜の敵は俺の敵なんだから、全部俺が排除してやる。だから、安心してよ。」
笑うロサの瞳から光が消えた気がする。でも、それは駄目。
「それは駄目。」
「どうして? 俺は強いよ。」
分かるよ。ロサが強い事ぐらい。でもね。でも、それでも、駄目だよ。
「知ってるよ。ロサの方が強いのは素人の私でも分かる。分かる…けど、これは私に売られた喧嘩なの。だから私がする。でも私は、弱いからいつだって頼るし、力を貸して欲しいだから、お願い私に力を貸して、ロサ。」
ギュッとロサの手を両手で握りしめてロサを見つめる。エメラルドグリーンの瞳が私を射抜く様に見つめる。少し怖い。私もそのまま暫くしてロサが溜息を吐いた。
「…はぁ。わーったよ。わかった。ったく。」
「ロサ! ありがとう! だーい好き!」
「はいはい。俺も大好きだよ「。なんか俺が我儘言ったみてぇじゃねーか。」
ギュッと抱きしめて、言うと、しょうがねーなぁっと言いながら抱きしめてくれた。やった!
「強ち間違って無いんじゃない?」
「…否定は出来ないなぁ。でも、俺の方が強いけど、あーもぉ。これが惚れた弱みかよ。」」
「うん。だからお願い。」
仕方ねぇなぁっと言いながら私の頭を優しく撫でてくれる。少し、照れくさいけど、嬉しいので甘んじて受ける。
「夕夜のそう言う所も好き。それに、俺のご主人様なら、使える物は呪いでも使うってのは、良いよなぁ。お前は俺ので。俺はお前のだからな。」
「ん。」
「でも、まぁ、ヤバくなったら俺が出て守るからな。」
「分かった。ヤバくなったらお願い。」
笑って言うと楽しそうにしょうがねーなぁっと優しく言う。
「んーふふふ。ありがとう。だーい好きだよ。ロサ。」
「あっは。俺のだよ。…っと、背中大丈夫か?」
背中? あ、っとそう言えば、あの時背中が熱かった。何でだろう? 首を傾げた私に話してくれた。
「契約しただろ? その所為だな。」
眉を八の字の様にして、少し困った顔をしたロサが答えてくれた。え、か、可愛い!
「どうかしたの?」
「あー、ちゃんとあの時、”契約”した。ただ、もう1つ違う契約したいんだけど、いい?」
「いいよ。」
言いうと意外そうな顔をされた何で?
次回、契約します! そして、修羅場になります!