準備
「ようやく見つけたぜクソ野郎」
近づく男にリョウガ構える
男
「鉄仮面のヤローはいねぇのか?
…まぁいい、オメェをやって
次は鉄仮面だ」
「このゲンキ様をコケにした事を
後悔させてやるぜ…」
ゲンキと名乗る男、ぺろっと舌出してリョウガに接近する
ゴォッ
ガシッ
ゲンキの蹴りをガードするリョウガ
ゲンキ
「!!」
ロトフのレクチャーを思い出す
ロトフ
「戦いの基本を教えよう
まずは防御から」
「相手の動作をしっかり見て
ビビるな!視線をそらさず」
ロトフの指示通りに攻撃をかわしていく
ゲンキ
「チッ!」
ゲンキの猛攻を全て受けきる
バッ
シュタッ
距離を取る二人
ゲンキ
「…」
ゲンキ
「ふへっ…やるじゃねぇか」
様子の違うリョウガに一瞬戸惑うも
すぐに平静を取り戻すゲンキ
ゲンキ
「だがなぁ、避けてばかりじゃキリねーぜ?
反撃しなぁとなぁ?」
不敵な笑みを浮かべ、飛びつく姿勢を構える
ロトフ
「次は攻撃だ
闇雲に攻撃しても
当たらなければ意味はない」
「まずは相手の攻撃を回避
少しの隙も逃さず拳を当てろ」
攻撃を回避しながら
ゲンキの腹を見る
「ここだ!」
腹に拳を当てる
ドフッ
ゲンキ
「っっ…!!」
ピリピリ(拳が腹にめり込む)
ゲンキ
「なんだそりゃあ?」
ゲンキ全く効いてない
リョウガ
「!!」
ガシッ
腕を掴まれる
ゲンキ
「こーんな攻撃」
シュッ
ドシュッ
腕を引き寄せられ
同時に腹に蹴りを当てられるリョウガ
リョウガ
「ぐはっ」
ドサッと倒れ込む
リョウガ
「(な、なんで…)」
リョウガは混乱している
ゲンキ
「あっひゃっひゃっひゃっひゃー!!
こいつは傑作だぜ!
それがお前の全力か?!
ひゃっひゃっひゃー!!」
リョウガ
「(効かない…なんで?)」
リョウガはクウマとの戦いを思い返してる
謎の光でクウマを圧倒するシーン
リョウガ
「(あの時たしかに強い力を手に入れたはずなのに…)」
「(俺はあの時に強く…)
(強くなったわけじゃないのか…!)」
拳を地面に叩き落胆するリョウガ
ドゴッ
直後に腹を蹴られ遠くへ飛ばされる
勢いよく転がり、止まる
リョウガ虚な表情
リョウガ
「(殺される…)」
ゲンキ
「おいおい終わりか?
マジかよ!拍子抜けだなぁ!?」
ガッ(頭を踏む)
ゲンキ
「どうしたどうしたぁ
もっとつえーパンチ打ってこいよ!
殺しちまうぞー?」
「あひゃひゃひゃ
たまんねーな
すげーそそるカオしてるぜお前」
「チッ
鉄仮面が邪魔さえしなけりゃ
アソコでやれたのによぉ
まぁいい、お前そろそろヤバそうだな?」
リョウガ涙を流す
ゲンキ
「へへ、泣いてんのか
安心しな、すぐ楽にしてやるぜ
しかしとんだヘナチョコだな
お前みてーなダセェ野郎はこの世界入って以来初めてだ
じゃ、トドメさすぜ!くたばりなぁ!!」
その時、眩い光が
後ろに飛ばされるゲンキ
ズザザザー
ゲンキ
「??なんで俺が下がって…」
「!?」
ゴゴゴゴゴ
立ち上がったリョウガ
その周りを光が覆う
ゲンキ
「おいおい、なんだそりゃあ…?」
リョウガが攻撃を仕掛ける
ゲンキ
「(どうなってる?さっきまでと様子が…)
(てか、考えてる場合じゃねぇ!)」
ゲンキ
「ちょ、待て!タンマタン…」
バキィッとゲンキの顔面を殴り飛ばす
ドゴォーン!
着地し、光が消える
リョウガは拳を見つめる
リョウガ
「強くならなきゃ…!」
ロトフ
「(ここは競争が激しい!戦場なんだよ?)」
「(君には素質がある!)」
リョウガ
「鍛えなきゃ!」
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半年後
リョウガは50人倒すほどに成長を遂げていた
彼の戦いはまだ始まったばかり
これから数々の苦難が彼を待っている。