マリア 突撃!!
マリアドリルが右回りに回転し始めると同時に、初老のハゲた男が話しかけてきた。
初老のハゲた男「初めまして宇宙戦艦・マリアの諸君。私は、宇宙海賊ヘル・スケルトンのキャプテン渡部だ。早速だが、今すぐマリアに積んでいる素麺を全てこちらに渡してもらおう。そうすれば、マリアに攻撃するのはやめてあげよう。」
勝艦長「ほう、この宇宙最強戦艦・マリアに喧嘩を売るとは。飛んで火に入る夏のハゲとはお前のことよ。」
キャプテン渡部「この俺のことを夏のハゲ呼ばわりするとは。両脇に信じられねえブスを連れて、宇宙最強戦艦が聞いて呆れる。そのブスのクルーから、その戦艦のレベルが分かるというものよ。」
キャプテン渡部の両脇には、キツネ目の細いブスの女と、同じく細く、メガネをかけてアゴがシャクれたブスの女が立っていた。
勝艦長「ハハハハッ確かにコイツらはブスだが、お前の連れている両脇の女達も、なかなかのブスじゃないか。宇宙海賊が聞いて呆れる。コイツらはブスだが、一応国家公務員だ。ブスの公務員はよく見かけるが、海賊でブスってのはありえねえ、終わってるぜ。」
キャプテン渡部「フフフフッコイツらは戦い専門だからブスでいいんだよ。ちゃんと綺麗どころは、安全な部屋で待機してるのだ。俺の戦艦には、100人の美女が乗っている。」
勝艦長「偶然だなあ。実はコイツらも戦い専門で、このマリアには1000人の美女が乗っている。」
勝艦長とキャプテン渡部の会話は、艦内放送で流れていた。
松本達派遣社員と待機中の戦闘員達は、各部屋で待機したり買物をしたりと自由時間を過ごしながら、この2人の会話を聴いていた。
松本「2人とも絶対嘘だろ。」
阿部「向こうは100人でこっちは1000人て。笑える。」
上田「いきなりマリアドリル使うんですかね?」
阿部「普通は交渉とかするけど、勝艦長ならありえるなあ。」
松本「まだ宇宙に出て間もないのに、いきなり戦争か?」
勝艦長とキャプテン渡部は、2人同時に大笑いをし始めた。
勝艦長「ワハハハハハハハハハハハハッ。」
キャプテン渡部「ワハハハハハハハハハハハハッ。」
勝艦長「このホラ吹きハゲ野郎!!マリアドリル!!突撃!!前方の海賊船を真っ二つに切り裂け!!」
川上「了解!!マリアドリル!!突撃!!」
川上は、アクセルを思いきり踏んでハンドルで舵を取り、マリアを突進させた。
キャプテン渡部「宇宙戦争において、最強の攻撃は体当たりだ!!シールド全開100パーセント!!亀甲羅アタック!!マリアにタックルをブチかませ!!」
キャプテン渡部の戦艦は、亀の甲羅のような模様のシールドを張り、マリアに向かって突進した。
マリアは、まるでソフトクリームが回転しているような感じで、クルクルとドリル部分を回転させながら、キャプテン渡部の宇宙戦艦めがけて突進した。
松本「宇宙戦争って、体当たりするだけ?」
上田「レーザーとかミサイルを想像してました。」
阿部「エネルギーがいっぱいいるから、戦闘は体当たりなんじゃない?宇宙旅行するだけでも、燃料とかかなりいりそうだし。」
上田「しかもマリアは、素麺作りもしないといけませんからね」。
マリアとキャプテン渡部の宇宙戦艦は、激しく激突した。