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宇宙最強戦艦・マリア  作者: サタデーナイト・ノープラン
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宇宙最強戦艦・マリアに乗るための面接

         一 西暦2500年 一



地球で作られる素麺は太陽系で大人気となり、宇宙戦艦・マリアで配達される日が迫っていた。


素麺を宇宙戦艦マリア内で作り、梱包して太陽系の海王星まで配達するという過酷な労働のため、人員不足となり、幾つかの派遣会社では求人を募集していた。



冴えない無職の40代後半の男・松本まつもとは、派遣会社ワイルドに登録し、今日、自宅の近くのファミレスで派遣会社の社員・伊藤いとうと面接を行っていた。


伊藤は少し背の高い20代半ばの男で、宇宙戦艦・マリアを担当して2年目だった。


伊藤「初めまして、派遣会社ワイルドの伊藤と言います。松本さん、この度は宇宙戦艦・マリアの求人に募集していただきありがとうございます。いきなりで申し訳ないんですが、マリアに乗るとなると明日からになるんですが大丈夫ですか?」


松本「え?明日からですか?」


伊藤「はい。そこそこ人員が集まり、急遽、明日出発することとなったらしいです。」


松本「そうですか。」


松本にはこれといったスキルもなく、年齢も年齢なので地球には仕事がない。もはや、マリアに乗るという選択しかなかった。


松本「分かりました。じゃあ、マリアに乗ります。何か持っていった方がいいものとかありますか?」


伊藤「特に何もありません。しいて言えば着換えぐらいですかね。マリアの中にはコンビニ、食堂、風呂場、あと服屋なんかもありますし、月とか火星、木星など色々な惑星に寄ったときにも店があるので大丈夫です。」


松本「途中でもし、地球に帰りたくなったり働けなくなった場合はどうするんですか?」


伊藤「その時は、各自の部屋で待機になります。そして、月とか火星、木星に着くまで我慢してもらって、そこから地球行きのUFOとか宇宙船で帰還という形になります。」


松本「分かりました。」


伊藤「どうしても長い旅になるんで、体調不良になったりすることもあると思います。その時は無理しないように休んで下さい。あと、たまに宇宙海賊が現れて、他の宇宙船がやられたりしてるんですが、マリアは宇宙最強戦艦なんで大丈夫です。今のところ、全ての宇宙海賊を撃破しています。その点は安心して下さい。」


松本は思った。


松本『ええ〜、宇宙海賊が出るのかよ。宇宙最強戦艦て何を基準に最強って言ってるんだ?だいたい名前がマリアだし、普通、宇宙戦艦って言ったらヤマトとかだろう。』


伊藤「今のマリアの艦長・かつさんがいいらしいんです。マリアの必殺技・マリアドリルってのがあるんですが、まあ、アニメで言ったら宇宙戦艦ヤマトの波動砲みたいなヤツですかね。普通はそのマリアドリルを使うのをためらうらしいんですけど、勝艦長はすぐ使うらしくて、しかも何回も。そこが宇宙海賊に負けてない要素らしいんです。」


松本『波動砲みたいなのを何回も使うって、どんだけ宇宙海賊がいるんだ?なんかヤバくないか、この仕事。嫌だなあ、でも、もう貯金もあまり無いし、他の仕事の面接行っても、この歳じゃ受からないしなあ。でも、死にたくないし。ああ、どうしよう、やっぱり辞めようかなあ。』


松本は色々悩んでいたが、そんなことはおかまいなしに、伊藤が話を進めた。


伊藤「では、明日の午前7時までにクジラ港に来て下さい。これが契約書です。ここにサインと印鑑をお願いします。」


松本「時給1300円か。」


松本は伊藤の出した契約書にサインと印を押した。


伊藤「ては明日、午前7時にクジラ港で。」


松本「分かりました、よろしくお願いします。」


そう言うと松本は席を立ち、ファミレスから出て家へ帰って行った。

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