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帰りたかった未来  作者: 三條 凛花
本編
9/27

8.部屋との戦い(1)

 夕食を終えた私は、装備を整えた。これからあの部屋と戦うのだ。今は20時なので、タイムリミットはとりあえず3時間。23時になったらお風呂に入りたい。

 汚れても気にならない中学時代のジャージは戦闘服にぴったり。下ろしていたロングヘアは、頭のてっぺんできゅっとお団子にする。そして、マスクを装着。次に武器を用意。ゴミ袋が1パック、ダンボールが6枚、ガムテープ、ビニールの紐に、はさみ、太めの油性マジック、色つきのビニールテープが数種類、ほうきとちりとり、ハンディタイプの掃除機、それからキッチンタイマーが2つだ。



 まずは、床にひしめくものたちをぎゅっと押して、とりあえず自分がぺたんと座れるスペースを作る。右手側に中身を入れやすく広げたゴミ袋を置いておく。燃えるゴミはとにかくここに入れていく。


 次にするのは、ダンボールの組み立てと設置作業。最初に用意したのは「残すものボックス」だ。目印として青のビニールテープを貼る。次に「保留ボックス」。これは捨てるかどうか迷ったものを入れる。黄色のビニールテープを目印にする。


 それから捨てるものの仕分け先としてさらに2つ組み立てた。緑のテープを目印にした「資源ごみボックス」には紙類をとにかく放り込んでいく。捨てるために縛ったりするのは後だ。まずは入れるのが大事。ただし、後の手間を減らすために、ぐちゃぐちゃに入れるのではなく、重ねることだけは心に留めておく。そして、ごみの分別方法がわからないものは黒のビニールテープを貼った「捨て方不明ボックス」と名づけたダンボールに入れる。


 それぞれのボックスには、ビニールテープの部分に油性マジックでボックス名を書いて、迷わないようにしてある。


 それから、机の上にあるものをざっと下におろす。この上にも組み立てたダンボールを設置する。少し小さめの箱を選んだ。これはなにかというと「お道具ボックス」。ビニールテープは必要ない。持ってきた道具を入れるためのものだから、迷わない。他と混ざらないように、机の上に置いておく。


 そして最後の1枚は「おやすみボックス」だ。こちらもビニールテープは貼らないし、今は使わないので組み立てたあとに廊下に出しておく。一応2箱ほど用意した。



 さて、ここからが本番だ。

 キッチンタイマーを1つ用意して、1分にセットして手元に置く。これが鳴るまでとにかく手を動かしていく。見るからに捨てていいものを手に取り、どんどんゴミ袋に放っていくのだ。1分経ってタイマーが鳴ったら次は2分。2分経ったら3分。3分経ったら4分。5分にセットしたタイマーが鳴ったところで、一旦休憩を挟む。ここまでで15分間の作業となっている。

 最初から15分にセットするよりも、こういうふうに時間を少しずつ伸ばしていくと集中しやすいのだ。



 15分経つころには、目に見えてゴミとわかるものは大体ゴミ袋か、捨てるもの用に作った2箱のダンボールのいずれかに収まっていた。

ようやく家事ネタが出てきました!

実は整理収納アドバイザーでもあります。今回は、他の作品では書いていなかった本格的な汚部屋の片づけネタにしてみました。

片づけの基本については、実例としてこの物語でも触れていきますが、著書『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)内のコラムでより詳しく書いています。興味がある方はどうぞ。

また、1分ずつタイマーをセットしていく方法も、このままでもできますが、いろいろコツや活用法があります。こちらは『もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割』(扶桑社)にてご紹介しています。1分タイマーの方法は、Web小説を読みはじめて止まらない!というときにも使えます。

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