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帰りたかった未来  作者: 三條 凛花
本編
21/27

20.武器を買いに(2)

 ショッピングモールの開店時間になった。

大荷物になると祖父母に何を言われるかわからないので、コスメは開封したあとに持ってきたバッグにしまいこんで、買いものに向かった。



 今日のメインは私服探しだ。箪笥の中身はほとんど処分するので、私服が必要になる。もっとも、平日は制服か学校指定のジャージがあるので、休日の分があればいい。


 実は、開店時間になるまで、隣の図書館で雑誌をめくっていた。なんとなくこの時代のトレンドを把握しつつ、自分が許容できて、かつ似合うものを選んでいくつもりだ。――でも、受け入れられるものを探すのが案外難しい。令和時代のファッションに慣れている目で見ると、この時代の服装には違和感を覚えてしまう。




 最終的に買ったのは8セットの服。いわゆるワンマイルウェアとして着られそうなものを2セットずつ、外出用にきれいめのワンピースとカーディガンを2セットずつ、シンプルでカジュアルに着られそうな服を2セットずつ、そして部屋着に良さそうなものを2セットずつ買った。それからヒールのないパンプスを1つ。


 たくさん買ったとわからないように、いずれも値札や包装は断り、できる限り、持ってきたトートバッグに入れる。買った服のうち、ワンピースは、そのまま着て帰ることにした。どちらかと言うと清楚なデザインなので、着て帰っても祖母に叱られることはないだろう。



 祖父母はいわゆる資産家だ。特に祖母と一緒に買いものに来たら、服もたくさん買ってもらえると思う。でも、祖母の好みに合うものでなければいけない。自分で選ぶことは基本的にできないのだ。あの箪笥の肥やしになった服たちは、そうして生まれたものが多かった。



 好きかどうかだけじゃなく、似合うか似合わないかという観点も大切だ。いくら好きな服でも、似合わないものだと、着るたびになんとなく違和感があって、結局箪笥の肥やしになってしまう。


 似合うかどうかを判断する基準のひとつが骨格だ。私はいわゆる「骨格ウェーブ」というタイプで、一言でいうと女性らしい服装が似合う。ハリのある生地よりもとろみのある生地、パンツよりもスカート、というように。

 他にも、童顔か大人顔なのか、女性的な顔なのか男性的な顔なのかによって判断する基準もある。こうしたさまざまな基準を組み合わせて判断するようになってから、ずいぶんと買いものの失敗が減った。


 ある程度、流行に即していること。

 自分に似合う形や素材であること。

 自分が「好きだ」と思える服装であること。


 この3つに気をつけて服を選べば、失敗しづらい。ある程度頭の中に知識を持っておくと、選ぶ時間が短くなる。そして、必ず試着をして、最終確認をする。買うときに手間をかけるほど、長く着られるのだ。



 家を出たときからすっかり変身した私は、まだランチには少しだけ早い時間のカフェへ向かうことにした。

骨格診断とパーソナルカラー診断を受けたのは、人生の大きな転機になったんじゃないかな、と思います。似合う服がわかるだけじゃなくて、似合わないテイストをどうやって取り入れるかのヒントにもなる。


ブログ内で、「骨格診断」を検索してもらうと、過去に診断を受けたときの記事なんかもご覧いただけます。

http://365kaji.blog.jp/

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