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夢はニンジンを焦がすだけ
「つまり、私は、アンパンが食べたいんじゃないと言う事を
どうやって蟻さんに伝えるかを、明確に定義してほしいってわけね」
答えなどおおよそない問題を、出会って三時間で始めるあたり
おおよそ、緊張感と言う言葉が、どちらにも無かったようであるが
と言うか、仕事をする気がなかったのかもしれない
何せ、この仕事は突発的だ
そう、いきなり
まるで、弱火で、ポップコーンを、いるようなものだ
いつ、起こるかわからない
だから、そこに、あらかじめ予定を立てることも
練習もできない
ぶっつけ本番と言えば
何か、プロ意識みたいなものを感じるのかもしれないが
要は、特攻的な、当たって砕けろ的な
要領もなく計画も明るさもない
本当にろくでもないものであるからにして
そうなのである
されど、いちお赤いハイヒールには、任務内容が告げられていたようで
(僕のパンには、要らない私情ばかりだったようで)
「ネズミ取り業者の暗殺」
と、出会ってそうそう
きたないキャップの下からそういったのであった