前へ目次 次へ 7/41 第7話「鉄腕」 ごすっ。 鈍い音がすると同時に女が悲鳴を上げた。 「痛ったあ! ……あ痛たたたたた」 傍にいた男が言う。 「自分それ、大げさちゃうん」 頭をさすりつつ女は、すごい形相で男を睨みつけた。 「大げさじゃないわよ、バカぁ。このバカ力(ぢから)!」 「ちょっと叩(はた)いただけやん」 「アンタのはちょっと、じゃ済まないの。自分がどんな腕してるか、わかってんの?」 男はすまし顔で答える。 「べつに普通ちゃうん」 ついに女がキレた。 「なにが普通かこの鉄腕ヤロー! ……痛たたた」