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第6話「新作 or 旧作?」
「「どもー、グレープフルーツです、よろしくお願いしまーす」」
「ボク思うんですけどね、いまって、いい時代だなーって」
そうでしょうか。
「旧作DVDが100円で借りられるじゃないですか」
そうですね。
「あれって、ふつう、逆じゃないかと思うんですけどね」
どういうことでしょうか。
「新作を100円にして旧作を400円にすれば、いいと思いません?」
おかしいでしょ。お店、潰れちゃうでしょ。
「だいたい、なんで新作のほうが価値がある、みたいな風潮になっているんですか」
いや、オレに言われても。
「いいですか、映像作品ってのは全部が全部、生き残っているわけじゃないんです。駄作は時間を経て駆逐されて行く。だから、いまお店で生き残っている旧作は、すべからく名作なんです」
まあ、たしかに。
「それに比べて新作はどうですか、まだ価値がきまってないでしょう。駄作に転じる可能性、大でしょう」
そりゃあ、観てみないとわからないでしょう。
ン関係ない挿絵出てきちゃったよ! いいかげんにしろ。
「「どうも、ありがとうございましたあ」」