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(改題)黒塚:she is ONI-BBA  作者: 大原英一
最終話「黒塚」#1 安達ヶ原
13/41

その2

+ + + + + + + + + +

 こんばんは、青唐辛子です。

 お、鬼婆になろうって……怖すぎる! ってゆうか、面白すぎる(>_<)

 私のユーザページは大丈夫みたいです。

 ってゆうか、そのリンクを見たかった(o_ _)o

+ + + + + + + + + +


+ + + + + + + + + +

 青唐辛子さま、いつもコメントあざっす!

 マジでオレもビビりましたよ……。

 いまユーザページを見たら、オレのほうもリンクが消えていました。あー、スクショを撮っておけばよかった……残念!

 お騒がせしましたm(_ _)m

+ + + + + + + + + +


 青唐辛子さんへの返信でオレは半分ホントのことを言い、半分ウソをついた。「鬼婆になろう」という面妖なサイトへのリンクが夜には消えていたのは本当だ。

 が、スクショを撮り忘れちゃったテヘ☆ のくだりはウソだ。こんなこともあろうかと、すでにスクショはローカルに保存してある。

 べつに悪気があってウソをついたわけじゃない。あんな胡散臭いオフ会の情報を、青唐辛子さんに提供するわけにはいかない。


 オフ会は某月某日の午前10時に、胃の頭公園でおこなわれるらしい。わざわざスクショを開くまでもない、もう憶えてしまった。

 さて、どうしたものか。

 言うまでもなく、このオフ会はあやしかった。

 某月某日といえば平日だ。その午前中に集まれる人なんて、かなり職種がかぎられるぞ? しかもなんで屋外なんだ……花見のシーズンは終わってるよ?


 幸か不幸か、オレはそのレアなほうの職業に就いていた。オフ会の日はちょうど夜勤明けで休みだった。

 しかもしかも、胃の頭公園はオレの通勤ルートだ。夜勤明けにちょっとお茶でも飲んで時間をつぶせば、ちょうど午前10時だ。

 ……できすぎだ、気持ちわるい。これはオレをめるための罠か? ハニートラップか?


 悩んだ挙句やっぱりどうしても気になって、オレはオフ会を覗いてみることにした。

 まだ参加するとは言ってないからね? 胃の頭公園は通勤ルートなのだ。夜勤明けの帰りに、ほんのちょっと覗いてみるだけだ。

 もし待ち合わせをしている人たちがマトモそうだったら、「これはなろうのオフ会ですか?」と聞いてみるのもいい。

 ヤバそうな人たちだったら、そのまま素通りすればいい。



 果たして決戦の日がやってきた。おりしも金曜日。

 夜勤が終わり職場を後にすると、オレはいつもどおり胃の頭公園を抜けて凶祥寺へ出た。

 そこの「きらい屋」でマグロ丼などをブレックファーストにいただけば、ほどなくして指定の時間となる。

 食事を終えたオレはふたたび胃の頭公園へと引き返した。

 待ち合わせ場所はたしかX入場口だった。かなり大きな広場だ。遠足でやってきたと思われる児童の群れを、よく見かける。


 指定された午前10時の5分前に現地に到着した。これだけ広い場所ならば5分や10分突立つったってスマホを弄っていても、べつにあやしまれないだろう。

 今日は遠足児童の群れは、いなかった。見たところオレ以外に人を待っているような輩もいない。

 まして鬼婆の目印なんて、ひとつもない。やはりガセネタだったか……。


 10時5分になって誰も来ないようなら帰ろう。そう思ったまさにそのとき、ひとりの少女に声をかけられた。

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