その2
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こんばんは、青唐辛子です。
お、鬼婆になろうって……怖すぎる! ってゆうか、面白すぎる(>_<)
私のユーザページは大丈夫みたいです。
ってゆうか、そのリンクを見たかった(o_ _)o
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青唐辛子さま、いつもコメントあざっす!
マジでオレもビビりましたよ……。
いまユーザページを見たら、オレのほうもリンクが消えていました。あー、スクショを撮っておけばよかった……残念!
お騒がせしましたm(_ _)m
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青唐辛子さんへの返信でオレは半分ホントのことを言い、半分ウソをついた。「鬼婆になろう」という面妖なサイトへのリンクが夜には消えていたのは本当だ。
が、スクショを撮り忘れちゃったテヘ☆ のくだりはウソだ。こんなこともあろうかと、すでにスクショはローカルに保存してある。
べつに悪気があってウソをついたわけじゃない。あんな胡散臭いオフ会の情報を、青唐辛子さんに提供するわけにはいかない。
オフ会は某月某日の午前10時に、胃の頭公園でおこなわれるらしい。わざわざスクショを開くまでもない、もう憶えてしまった。
さて、どうしたものか。
言うまでもなく、このオフ会はあやしかった。
某月某日といえば平日だ。その午前中に集まれる人なんて、かなり職種がかぎられるぞ? しかもなんで屋外なんだ……花見のシーズンは終わってるよ?
幸か不幸か、オレはそのレアなほうの職業に就いていた。オフ会の日はちょうど夜勤明けで休みだった。
しかもしかも、胃の頭公園はオレの通勤ルートだ。夜勤明けにちょっとお茶でも飲んで時間をつぶせば、ちょうど午前10時だ。
……できすぎだ、気持ちわるい。これはオレを嵌めるための罠か? ハニートラップか?
悩んだ挙句やっぱりどうしても気になって、オレはオフ会を覗いてみることにした。
まだ参加するとは言ってないからね? 胃の頭公園は通勤ルートなのだ。夜勤明けの帰りに、ほんのちょっと覗いてみるだけだ。
もし待ち合わせをしている人たちがマトモそうだったら、「これはなろうのオフ会ですか?」と聞いてみるのもいい。
ヤバそうな人たちだったら、そのまま素通りすればいい。
果たして決戦の日がやってきた。おりしも金曜日。
夜勤が終わり職場を後にすると、オレはいつもどおり胃の頭公園を抜けて凶祥寺へ出た。
そこの「きらい屋」でマグロ丼などをブレックファーストにいただけば、ほどなくして指定の時間となる。
食事を終えたオレはふたたび胃の頭公園へと引き返した。
待ち合わせ場所はたしかX入場口だった。かなり大きな広場だ。遠足でやってきたと思われる児童の群れを、よく見かける。
指定された午前10時の5分前に現地に到着した。これだけ広い場所ならば5分や10分突立てスマホを弄っていても、べつにあやしまれないだろう。
今日は遠足児童の群れは、いなかった。見たところオレ以外に人を待っているような輩もいない。
まして鬼婆の目印なんて、ひとつもない。やはりガセネタだったか……。
10時5分になって誰も来ないようなら帰ろう。そう思ったまさにそのとき、ひとりの少女に声をかけられた。
 




