レベル12
先程から聞こえる。
何故?
解らない?
何処?
一瞬にして、一陣の風が吹き抜けた。
木々の隙間を縫ってそれは駆け抜ける。
目で追い切れない、射抜かんばかり目で追うと
それは上空に馳せた。
見えて居るのでは無い、何と無くだ。
首を傾け上空を見てみる・・。
「ピビュー」
「ピビュー」
訳がわからん、ピビューバードだったのか?
先程までの薄ら寒い気配は消えて居る。
シンシンと長閑かな森林浴を愉しむ空間でしか無い。
まあ、気にしても仕方がないので、歩みを進める。
今日は何時もと同じ薬草の回収だ。
貯め込んだ薬草が切れ始めたので、追加で足を運んだ。
何の事もない何時もの森だ。
抜かりは無い、平常心だ。
弘法にも筆の誤りは、俺じゃあ無い。
一念を腹に据える。
程なく薬草の群生地帯に入った。
何度か探して、この一帯に薬草が生え易い事がわかり、以後活用している。
足もとを視ながら、【鑑定】を使い手際良く集めて行く。
ゴブリンと緑狼がちょくちょく、出て来るが倒して
【アイテムボックス】にしまいこんで行く。
暇な時にでも緑狼を解体するか
そのまま売り付ければ良い。
ゴブリンは魔石を回収して放置する。
死体は魔物に食べられるだろう。
この異世界では、それが自然だと教えられた。
それにしても魔物の数が多い、冒険者が来る事が少ないので
間引きがおこりにくく、村人が倒すのみでは仕方ないのか、20を
こえた。
ついでにシバ〔枝〕も拾い、冬の蒔きとして足しにする。
ちなみに、四季の呼び名は大まかになっている。
地の月 〔1月〜3月〕
火の月 〔4月〜6月〕
風の月 〔7月~9月〕
水の月 〔10月~12月〕
これらを纏めて、空陀羅〔1年〕と読んでいる。
かなり古風だと思う。
年に寄っては地水がかわくと言って
日照りや不作が起こるらしい。
考え事をして作業していると、剣童が鳴り響いた。
音が為る方向に脚を進めると、ゴブリンと戦うおっさんと子供?
苦戦している・・・・。
ため息を吐いて、参戦する事にした。
「手を貸す」
飛び出し声をかける。
「!?」
「おお、すまん」
目線で確認する寄りも速く剣を振るう。
「ギィ」
「ギァア」
「ガィ」
「グィ」
「ギギィィ」
「ォグ」
直ぐに終わった。
2人は、アホな顔で此方をみている。
取り敢えず声を掛けて見る。
「大丈夫ですか?」
「ああ・・・・。」
「うん」
大丈夫らしい・・・・。
「いや〜参ったよ」
「来れから、【ラム】に向かう処だったからね」
「だょね〜」
大丈夫か此の親子は?
【ラム】〔ダンジョン〕は以前に行ったことが有るが
3階までとは言っても彼等には辛過ぎる・・・・。
鑑定のスキルでレベルを確認・・・・。
〔ロム レベル3〕
〔リム レベル2〕
結果着いて行く事にした。
内容は酷いの一言だ。
3階奥は辿り着いたが、途中は涙ありの笑ありと言った
アクシデントばかり。
最後のボスは、コアが復活していないので、居なかったが
2人だと間違い無く死んでいた。
ラムを出て、村の入り口に帰って来た処で別れた。
運が良いのか、魔物からコアが2個取れて譲ってくれた。
魔石もと言われたが、流石に断り。
スキルが増えた。
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アルト
レベル 24
加護 ------
称号 ------
種族 人族
年齢 14
職業 鍛冶屋(見習い)
出身 ロードスター
ジョブ ------
DP 244
GP 88
体力 91
腕力 65
器用 60
敏捷 75
魔力 64
知力 55
運 20
アクティブスキル
【錬金術】 レベル 2
【鍛冶屋】 レベル 2
【剣技】 レベル 2 NEW!
【魔法】 レベル 1
【能力上昇】 レベル 1
パッシブスキル
【鑑定】 レベル 2 NEW!
【検索】 レベル 1 NEW!
【アイテムボックス】 レベル 1