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そういう問題じゃない

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

とある小説を読んだんです。

だからこそ、私はなれません。


「お前の執筆が好みだけれど、作家になるつもりは無いのか?」

「ないよ。全然ない。あとセンスも足りてない」

一日に必ず千文字、何かしら書く。それが短編か長編かは問わない。それを続けて早数年。結構な文字量がパソコンのデータに保存されている。

別に文字量が全てを物語る。という訳ではないが、作家になる為のセンスの一つは満たしているのでは無いだろうか? いや、それだけでない。もう一つ明確に存在している。

そう考えると、ある一つの問い掛けがしたくなった。

「馬鹿と浅はかの似て非なる違い、答えられるか?」

「え、全然違う言葉じゃん。『馬鹿』と言うのは啓蒙を施しても理解しない。対して『浅はか』というのは、啓蒙を施すと理解出来る。そもそも『浅はか』という言葉は考えが足りてないという意味。つまり正解というゴールに達してないままに回答を出したという事。勿体ないね」

文字を書く上で、必要な事が存在する。同じ言葉を延々と使い続けるのを人間は嫌がる。だから常に異なる表現方法で描写を行っていく。故に似て非なる言葉であるが、同じような言葉の使い方をする事が偶に起こり得る。

言葉だけの世界で勝負する以上、それだって必要なセンスではなかろうか?

「なんでって顔してる。それだってセンスじゃんって」

どうやら何時もの人間観察に基づいて、心理を探ったらしい。

「確かにこれは必要なセンスかも知れない。でもだからこそ私には向いてない。

木を見て森を見ず。なんて言葉があるけれど、私は何時もそれなんだよね。使用する単語の意識は常にしてる。選りすぐっている。でも、文と文の繋ぎ目が何時も疎か。だからこそ、物凄く読みにくい。……今の文だって、極端な言い方をすれば支離滅裂。全然滑らかじゃない」

「分かっているなら改善だって出来るだろ」

一番危ういのは、間違いに気が付かないこと。それは直しようがないから、どうにもならない。ある意味で、馬鹿と浅はかとの意味に近いかも知れない。浅はかという意味で。

けれども彼女は首を左右に振った。

「分かっているけれども直せない。どう直せば良いのか分からない。だからこれは『浅はか』ではなく、『馬鹿』という意味に近いんだよ。考えの深さの問題じゃないから。そもそも理解出来ない問題だから」

彼女はそう言って、また筆を進めた。誰にも渡さない小説を書くために。

結構前の話なんですが、小説の試し読みをしたんですよ。

プロの作家さんの処女作なんですが、全てが完全体です。


文の構成から起承転結に至るまで、全てが滑らか。

突っかかるところが何一つない。

そこまで行かないとプロにはなれないのだと知らされました。


私の小説は言葉選びだけは、感性に従い丁重です。

でも他が全て疎かなんです。


何とかしたいですねぇ。

分かってても直せないのがなんとも歯がゆい。

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