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06 ドーベルク王国にて:ヴィルマ


 やっと王都に帰り着きました。


 最後の最後で命に関わるようなトラブルに見舞われましたが、そのおかげで使命を半ば達成できたというのは……。


 これを皮肉というのでしょうか?


 それはさておき、私はまっすぐに大神殿へと戻り、あらゆる手順を無視して神託の巫女さまと面会をしました。


 尚、手順をすっ飛ばさせたのは、私の護衛についてくださったエルシャ様です。神殿では身分と云うものは無意味なはずですが、さすがは伯爵令嬢ということでしょうか。命令し慣れています。そのせいか、神官たちが慌てふためきながらあっさりと従い、私たちを通してくれました。


 いや、あなたたち、かつての同僚、そんなあっさり通しちゃダメでしょ。


 あ、ほら、神殿騎士の皆様が……あ、あれ?


 奥から走って来た騎士の方々は私たちに礼を取ったかと思うと、奥へと誘導していきます。


 この妙な慌ただしさに驚く参拝者に見送られながら拝殿を通り抜け、そのまま神託の巫女様の執務室へと案内されました。


「よくぞ戻りました、探索の巫女ヴィルマ、護衛騎士エルシャよ。神との邂逅を果たしたと聞いています。早速、その報告をお願いしますよ。……ときに、案内人ビフの姿が見えませんが、どうしたのです?」


 神託の巫女様の執務室に入るや、やたらと大袈裟に出迎えられました。


 そしてビフさんがいないことに、神託の巫女様が怪訝な顔をしています。


 ……正直に云わないといけないのでしょうけれど。大丈夫でしょうか?


 えー、我が【赤教】では職業の貴賤を認めていません。例外は犯罪行為、或いは人道に悖るような商売をした場合としています。


 なので、男性、女性共に体を売ることに関してどうこう云うことはありません。【白教】では禁止としていて、それを犯した者にかなり重い罰則を科しているようですが。


 えぇ、ビフさん、王都で別れるやいなや、娼館へと駆け込みました。最近は「俺は男としておかしくない。俺は男としておかしくない。俺は男として――」と、そんな感じなことをブツブツいうようになって、かなり精神的に参っていました。恐らくは、娼婦とやることをやって、自身はまともな男である自信を取り戻したいのでしょう。


 ……それも失敗したら、自殺行為に走りそうで怖いのですが。


 仕方がないので、そのことを正直に話しました。


 あああ、さすがの神託の巫女様も、こんな話を聞かされるとは思っていなかったのか、頭を抱えています。


 いつもの周囲のやる気を無駄に引き上げる調子が、目に見えて消沈しています。


 え、えーと、どうしましょう。


 隣にいるエルシャ様を見上げますが、エルシャ様も顔を引き攣らせています。


「か、彼に関しては、なんとか周りが協力して立ち直れるよう支えなくてはなりませんね」


 こめかみに指を当てつつも、どうにか神託の巫女様が立ち直りました。


「はい。神様にどうにか治すことはできないかと願ったのですが……」

「……ヴィルマ、あなたはなにをしているのですか」

「あまりにも見ていられなかったのです。ですが、神様曰く『治すのと作り直すのとは別だろう。故にやらぬ』と」


 神託の巫女様の顔が強張りました。


「“作り直す”?」

「はい。準神様が仰るには、【赤教】に降された神託は全てではなかったそうです。なんでも神様は“生命”を司る神でもあるとのことです」

「それは――【黒教】の教えに則していますね。なるほど。だから【黒教】も神の探索を行っていたのですか。となると――」


 私は首を傾げた。


「他教も神の捜索を行っているのですよ。あなたは遭遇しなかったようですが、エーファとハイダの探索組が遭遇しているのですよ。特にエーファは、【白教】の探索組とトラブルになりましてね。いずれ、連中とは決着を付けることになるかもしれません」


 あ、あの、神託の巫女様。それは厳しいのではないかと。【白教】は我々と違って国家を作り、信者を縛っている輩の集まりですよ。信者全てに軍事訓練を行っているようなとんでもない国なんですけど。


「まぁ、それはいまはどうでもいいですね。話が逸れましたね。報告をお願いします」


 促され、私は探索の報告をはじめました。とはいえ、デラマイルに捕らわれるまでのことは、話すに値するほどのこともないのですが。


 ……。

 ……。

 ……。


「ほほぅ。では、デラマイルを討伐したのはその砂エルフの娘であるのですね?」

「はい。ですが、それを成し遂げることができたのは、神兵様の補佐があってのこと。神様は彼女に本懐を果たさせるべく、デラマイルとの一騎打ちができるよう神兵様たちに指示を出していたそうです。また、砂エルフの彼女が返り討ちに遭わぬよう、武具を貸与していたとのことです」

「あぁ、神よ。なんと慈悲深いことか……」


 胸元で手を組み、神託の巫女様が祈りを捧げます。


 私は他にも彼の地であったことを話しました。あぁそうだ、これも云っておかなくては。確か、教会でも取引があったハズですから。


 ベネディクト商会。調度品、特に絨毯などの織物を主として扱っている商会です。連中がいかに神様に対して暴言を吐き、自分たちを優遇し、丁重に扱えと騒ぎ立てていたのかを。

 あとそれと、かの砂エルフの娘を殺そうとしたベルリッツ商会。ここは各種食品関連を取り扱っている商会です。雇った傭兵を報酬惜しさに殺そうとするような商会と取引するなど、【赤教】としてはあってはならぬことでしょう。


 ……。

 ……。

 ……。


 神託の巫女様のお顔から表情が消えました。


 パンパン。


 神託の巫女様は手を叩いて側仕えの巫女を呼び出すと、羊皮紙とペンを用意させました。そしてそこになにごとかを書きつけると、それを巫女に渡します。


「いいですか。それを最優先で神楽の巫女に渡しなさい。それと神殿騎士を一個小隊ほど集めなさい。そこに記してある輩をすくなくともこの王都から叩きださねばなりません。視界に入るだけでも殺意が湧くレベルの愚か者共です」

「か、畏まりました!」


 神託の巫女様の言葉に震え上がった巫女は、慌てふためくように走り去りました。


 あ、あの、脅しが過ぎるのでは? いえ、連中に慈悲の心など、欠片もわきませんが。


「連中との取引がなくなったところで問題はありませんからね。彼らの独占品などありませんし。そういえば、ベネディクト商会はアランブールから追放されたんでしたね。国獣を乱獲したとかで。えぇ、取引停止は当然の措置です。あとで国王に事後承諾をさせなくてはなりませんね」


 むふー。と、神託の巫女様は得意満面です。


「さてヴィルマ。あなたには暫し(いとま)を与えますが、その間にも少々注視しておいてもらいたいことがあります」

「なんでしょう?」

「噂ではありますが、この王都に神兵様が滞在しているという話があります。もし、あなたが街中に出掛けた際に遭遇した場合は、なんとかこちらにおいで願えないか、交渉を頼みます」

「その噂の信憑性はいかほどでしょう?」

「ほぼ確実と思われます。近く、王城にデラマイルを討伐した英雄が呼ばれるという話があります。どこぞの冒険者が成したのだとか。それとは別に、傭兵ギルドが半壊したという話や、新興の暴力団組織が複数壊滅――これは事実を確認してますが、そういう話もあります。どこぞの冒険者はともかく、ほかふたつは見慣れぬ格好の女性が成したという話です」


 見慣れぬ格好と聞き、私は神兵様方の姿を思い浮かべました。


 ややピンク色がかった(まだら)なベージュ色の服に身を包み、覆面と奇妙なゴーグル。あの手のゴーグルというものは、一部のドワーフが鍛冶仕事の際に身に着けているのを見たことはありますが、兵士の類が身に着けているのは見たことがありません。


 その恰好だけでもかなり奇妙といえるものです。


「分かりました。街に出た際には、気にしておきます」

「おねがいしますよ。それと、デラマイル討伐の褒賞授与式には、我々も出席できるように王に申し入れておきます。あなたも出席するように。神兵を騙る愚か者に鉄槌を降さねば」

「あ、そっちは偽物と分かっているのですね」

「えぇ。あなたの証言から確証を得ました。なにしろ海戦で討ち取ったといっていますからね。更には、人質となっていた者は皆無であるとも」

「あぁ……それは。あと数日もすれば生存者が大挙してきますよ。私たちは馬を乗り継いで、ほぼ最速でもどりましたけれど」

「ふふ。楽しみですね」


 そう云って、神託の巫女様は非常に意地の悪い笑みを浮かべたのです。



 ★ ☆ ★



 神託の巫女様への報告より翌々日、私は一年ぶりの王都を散策していました。もちろん、護衛としてついてくださったのはエルシャ様です。ビフさんは……結果が思わしくなく、神託の巫女様が直々に【黒教】へと出向を命じました。幸い【黒教】とは良好な関係を持っています。


 宗教的には【黒教】は異教扱いになるのですが、その教えはあらゆる宗教の根本部分のみであるため、どの宗教も異端とすることができない、稀有なものです。


 まぁ、そういうこともあるので、一線を引き、人生の終末に入ることを決めた者は【黒教】へと改宗するのが習わしのようになっています。


 一部では、宗教は『【黒教】にはじまり、【黒教】に終わる』などと云われているくらいです。


 自殺未遂をやらかしたビフさんですが、自暴自棄にならず、立ち直ってもらいたいものです。


 テクテクと1年ぶりの街を見て歩いているのですが……おかしいですね。スリとまったく遭遇しませんよ。

 街に出れば、ひとりふたりは仕掛けてくるものですが。はて?


「巫女様、本日はどちらへ?」

「日用品が足りなくなりましたからね。それらの買い足しです。教会から支給されるものもありますが、石鹸が私の肌に合わなくて、使うと真っ赤になってピリピリするんですよ」

「あー……。私はそこまで酷くはなりませんが、やはり軽く擦りむいたような感じがしますね」


 おぉっ! こんなところに同士がいましたよ。これまで同僚にも訊いてみたのに、こんなことになるのは私だけでしたのに。


「エルシャ様はどう対応しているのです?」

「いえ、特には。酷く気になる時に軟膏を塗るくらいです」

「完全に怪我扱いじゃないですか」

「もの凄く軽い火傷みたいな感じですし、あながち間違いではないのかもしれません」

「エルシャ様の症状が私と同じかは分かりませんが、良い石鹸を作る錬金術師を知っています。私は彼の所で石鹸を――」


 私はそこで言葉を切り、前方を歩いてくるふたり組に目を瞬きました。


 目を擦り、もう一度見ます。エルシャ様も気が付いたようです。


「ヴィルマ様、あの方々は……」

「魔法師の少女はわかりませんが、同行しているメイドは、貴族の令嬢の相手をしていた神兵様です。たしか、いっ子様!」


 声が聞こえたのか、おふたりが足を止めました。


「おや、探索の巫女殿ではありませんか。無事に王都に帰り着けたようで、なによりです」

「ん。なにより」


 あぁ、まさかこんなにも早く、使命を達成できるとは。まさに神のお導きに違いありません。


 お願いしたいこともありますし、おふたりを教会においで願えないか話しました。


 ですが――


「それは止めておいた方が、いい」


 いっ子様のとなりにいる、とんがり帽子に黒マントの少女が私にいいました。


「あの、それは何故でしょう?」

「私たちはマスター以外の誰にも膝をつか、ない。(こうべ)を垂れ、ない。これはそちらにとって問題にしかなら、ない。結果私たちと戦うことに、なる。そして滅ぶのは、そっち」


 私たちは顔を引き攣らせました。


「そうですね。もし、私たちが恭順する真似事をした場合、そちらはこれまで受け取っていたものの一切合切を受けられなくなります。システム神からの加護すらも失った状態で、この世界を生き抜くのは厳しいかと」

「まず食糧、難。疫病。身体能力の低、下。その他諸々。この国だけ“やめとけ(Godless)”の世界に、なる」


 “やめとけ(Godless)”の世界ってなんですか!? へ? 神のいない世界!?


「神を従えるという時点で、神を否定しているのです。人に従う神など神ではありませんからね。神の名代に膝をつかせるというのもそれと同義。ならば、神の力による加護など不要、ということですよ。当然でしょう?」

「それにシステムはマスターが顕現したことを最も喜び歓迎、してる。これを踏みにじる事をすればどうなる、か。わかる、よね?」


 背筋が凍りました。エルシャ様も事の重大さが分かってカタカタと震えています。


「まぁ、マスターはそんなこと気にも留めないのでしょうが、私共を含め、周囲が黙っていないので被害が有り得ないものになるでしょうね」

「そう。だからいまもエーデルマン子爵家は私たちの、玩具。刺客として来た領兵は実験、台」

「テスターと云ってあげなさい。まぁ、13の訓練用の藁束扱いになってるとのことですが。接敵する時間を含めて、6人で1分どころか30秒ももたないとか、どれだけ無能なのか」


 ま、待ってください。エーデルマン家の刺客? どういうことですか? 子爵家の令嬢は、神兵様方が私たちと一緒に救出してくださったではありませんか! それがなぜ神兵様に刺客を送りつけるなんてことになっているんです!?


 慌てて私は確認の為に質問をしました。


「……じっ子」

「ん。ちょっと道の端に、行く。そこで【防音結界】を、張る」


 大通りの真ん中から人通りの殆どない路地の入り口角へと移動しました。ひらひらとじっ子様が指を振っていますが、恐らくは魔法を発動しているのだと思います。そんな発動の仕方など、見たことも聞いたこともありませんが。


 そしていっ子様がエーデルマン子爵家とのことを話しはじめました。


 ……。

 ……。

 ……。


 え、え、え、エーデルマン子爵家はなにをやっているのですかぁっ!!


 ご令嬢の命の恩人……いえ、恩神でしょうに!!


 下手をすれば神罰で王国が丸ごと潰えるじゃないですか! 王都には私の実家もあるのです。日常品を主としたこじんまりとした工房(木工用品)ですが。巻き込まれて家族を失うような事態はまっぴらごめんなのですよ!


 えぇい、これも神託の巫女様に報告しておかなくては。えぇ、王国に働きかけて戴き、子爵家取り潰しも辞しませんよ。まったく! まったくっ!!


「あぁ、手出しは無用ですよ。子爵家との戦争上等です。すでに色々とやっていますし、私を殺害しにきた輩6名は、今頃は試験に利用されていますから。昨日聞いたところ、既にひとり当り死亡回数が1000回を突破したといっていましたね。こんなので領兵が務まっているというのが驚きだと、マスターも呆れていましたよ。試験にならないと」


 ……あの、ひとり当り1000回死亡というのはどういうことでしょう? え? 殺して生き返らせた? 


「きゅー子は暗殺者を3人始末、した。死体は貧民街の野良犬の、エサ」


 え?


「ふふふ。(おそ)(おのの)くと、いい。あいた」

「じっ子、怖がらせない」

「姉さん、痛い」

「叩いたんだから当然です」

「でも、事実」

「無関係の者に報せる必要はありません。せいぜい、なぐが毎日スリを使い物にならなくしているぐらいの話でいいのです」

「何本手首を外したか覚えてないって云って、た。百から数えてない、って」

「まさに雲霞の如くスリが湧いていますね。呆れ果てるばかりです」


 ……スリが異常に減ったのは神兵様のおかげでしたか。あ、エルシャ様の目がキラキラしてます。エルシャ様、こういった人知れず正義を行う方が大好きですからね。


「そうだ。姉さん、あれ、任せよう」

「ん? あぁ、そうですね。【赤教】は国とも強いつながりがあるようですし、これはドーベルク王国に渡した方がよいものですからね」

「? なんでしょう?」

「デラマイルに関する物ですよ。場合によっては、戦争を誘発することになるやもしれませんが」


 は、はいぃっ!?


「まずはこれを渡、す」


 そう云ってじっ子様がどこからか取り出した羊皮紙に、複雑な紋様の魔法円を炎で焼きつけました。さすが神兵様ということなのでしょう。奇蹟としか思えないレベルの魔法を容易く行っています。


「ここに魔力を通すと起動、する。そうしたら魔法陣に手を突っ込んで、中にあるロープを掴んで引っ張り出すと、いい」

「神兵様、そのロープはなんなのでしょう?」


 エルシャ様が問いました。


「氷に封じたデラマイルの配下の首が繋がって、る。全員、分。それは一回しか使え、ない。だから使い時は選ぶ、こと」


 え?


「それとこれを。デラマイルが持っていた書類ですよ」


 そしていっ子様から渡された書類。……いえ、これは書類では――は? 


 【復仇免許状】


 ちょ、え、これって海賊行為の許可証じゃないですか。


 えーっと……。


 ざっと目を通します。そして下方に記されているシャトロワ王国国王のサイン。


 シャトロワといえば、確かトラスコンの東にある小国のひとつでしたね。ほほう。ドーベルクとは良好な関係であったはずですが、こういうことをしていたわけですか。


「では、よろしくお願いします。ところで、お仲間にはもうひとりいたと思うのですが、あの御仁はどちらに?」

「ん。筋肉の人が、いない」


 いや、筋肉の人って、じっ子様。確かにビフさんは筋骨隆々でしたけれども。


 私とエルシャ様は顔を見合わせました。話してもよいもでしょうか?


 そう思っていたのですが、エルシャ様が遠回しに事情を説明しました。


 するとおふたりは同時にため息をひとつ。


「仕方ありませんね。助けた者に自殺されるのも寝覚めが悪いというものです。じっ子」

「ん。記憶を、消す。安全な方法だとちょっと多く消える、けど」


 なにやら不穏な言葉が聞こえました。


「あの、ちょっと多くとはどのくらいなのでしょう?」

「少なくとも半年、分。もしかしたらもう少し増える、かも?」

「ですが、悪夢のような事実は完全に消え去りますから、多分大丈夫でしょう」

「開発された体は戻らない、けど。あいた」


 じっ子様がいっ子様に叩かれました。


 そして私たちはいち早く神殿へと戻りたくはあったのですが、その前にビフさんを救う(?)べく、【黒教】の神殿へと向かったのです。


「ヴィルマ様、半年分とはいえ、記憶を失くした彼になんと説明しましょう?」

「……帰りの船旅の際、デラマイルに襲われ頭を打ったとでもしましょう。打ちどころが悪く、なぜか暫く目を覚まさなかったことにすればいいです」


 無茶かも知れませんが、仕方ありません。


 ここまで迷惑を掛けられたのです。ビフさんには今夜の食事を奢ってもらうこととしましょう。えぇ、そのくらいのことをしても、きっと罰は被らないでしょう。


 私は【黒教】神殿へと向かう道すがら、私はそんなことを決意したのです。


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