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ひとつの光
夜道を私は一人で歩く。
早足でもなく、周囲の人とも変わらないくらいの早さで歩く。
誰も私に振り向いてはくれない
それでもいいのだ、だって私は…
そう言って私は夜一人で歩く、過去に縛られながら…
これは私の出会いと別れの恋である。
私は一人で春の夜をアイザックシュナイダー(普通の自転車)と共に街灯も少ないほの暗い道を一人ぽつんと歩いていた、バイト帰りである。
ピロリンッ!!
音が鳴った、これはただの携帯の音。
なんでこんなところで携帯の音がと思い、音がした方を振り向いてみる、すると真っ暗な公園の中携帯を見る人がいた。
公園の外から見てもわかる黒いロングヘアーの頭。あれは間違いなく女の人である。
こんな真っ暗の中で何をしているのだろう、しかもこんな時間に…と私はポッケに入っていた携帯の画面の時間を見てふと思った。
だが、その時はそれだけを思い、私はまた真っ暗な一人の世界に戻っていくのであった。