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感想文その2 『白虎戦舞』第二部

今回紹介しますのは、前回紹介した作品の第二部となります。


大まかな内容としては


第一部から数年後。高校生となった主人公、銀月零香は北海道を旅行中、とある組織の陰謀と巻き込まれた少女に遭遇。

その陰謀で友人が殺され、二度とこういう悲しい事を目の前で出したくないと涙ながらに誓う少女、高円寺真由美は、強くなるために、

まだ心を許しきれず思想も理解できないが、それでも強さだけは認める銀月零香に弟子入りすることを決心する。

銀月零香と、過去に戦い今では親友同士となっている四人の少女達は、高円寺真由美に戦いにおける心構えや技術などを時に実戦も交えて叩き込んでいく。

『陽の翼』と呼ばれる、その組織の陰謀を阻止するために。


という第一部とはまた趣の異なる話となっております。




「戦う相手にも引けない事情や正義がある事は当たり前」

「何かを守るという事は、守るためにその脅威を排除する事」

「協調とは、相性のいい相手だけでなく思想の相容れない相性の悪い相手とも仲よくしていく事」

と二部でも相変わらず扱う命題は重く、そしてやはりストーリー展開もシビアなままです。

案の定というべきか、敵対する事となる組織『陽の翼』にも深刻な事情があり、

また、部下を戦いで破った事を謝罪されても、敗北も戦いの常だと許容する懐の深さを持ち合わせていたりとただの悪人ではなく、魅力的です。

しかしそれでも悲劇を起こさせるわけにはいかないと立ち向かう主人公達もまた格好良く、

戦闘物の作品における敵の重要さを思い知らられます。



また、銀月零香をはじめとした五人は既に死闘を幾度となく乗り越えてきたのに対し、

もう一人の主人公こと高円寺真由美は、陰謀に巻き込まれるまで、不思議な力こそ持つもののごく一般的な高校生であったため、

覚悟ガン決まりな先輩たちとこれから覚悟を決めていくことになる後輩という立ち位置や心構えのギャップがまた面白くもあリ、感慨深くもあります。


徐々に解き明かされていく恐るべき計画の内容や、それに乗じて背後で蠢く他の陰謀。

現れる伝承上の怪物や、そのアーキタイプともいえる存在との戦い等、ストーリー展開にも見どころは多く、

特に、五人が共通して心の底に抱える、戦う理由が明かされる場面は必見です。

そして迎える結末もまた普通のバトル物とは異なる結末となるのは、この作者の作風だからでしょう。


一部とはまた違った趣のある戦闘物です。



余談ではありますが、この作者さん。一次二次と合わせて20作以上の長編を完結させてきた経歴持ちだったりします。

読み応えがありますので是非、他の作品も読んでみるとよろしいでしょう



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