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世界滅亡少女  作者: 岩戸 勇太
望愛を楽しませよう
19/40

涼成が望愛のサイズを測ると

「あははは、くすぐったいって……」

「動くな! 測りにくいから!」

「そんな事言ったってー」

 つい立ての向こう側から、そう声が聞こえてくる。男子部員も、女子部員も、その声に釘付けであった。

「自分で測るよりも興奮するわ」

 鼻息を荒くした満が言い、ほかの部員達も、頷いて同意をする。

「こうやって、こっそり聞くほうが、なんか暴いてやったって感じがするよね。涼成のアホが覗きをする時の心境が、なんとなく……ちょっとだがわかった気がする」

 そう言う熏晴。それにほかの部員達は、半分位が頷いた。

「誰がアホだ! 誰が!」

 つい立ての向こうから涼成のこえがするのに、熏晴は面倒そうにして答える。

「君は早く望愛ちゃんの服のサイズを測りなさい!」

 そう言われると、涼成からの反論は無かった。

「ほら、動くな。測れないだろうが……」

 涼成が言うのが聞こえる。それに、熏晴達は、さらについ立てに耳を近づける。

「おい! そんなにくっつくな! つい立てガタガタいっているぞ!」

 涼成から見れば、つい立てがいつ倒れてもおかしくないような状況だ。

「いくつだい?」

 熏晴の言葉に、つい涼成は答えてしまった。

「九十六だ……」

 そう言った涼成は、思わず口を覆った。だが、もう言ってしまったものはしょうがない。部員達から、「おおー!」という声が聞こえてくるのを聞き、望愛は、涙目で涼成の事を見つめた。

「勝手に言うな! ばかぁ!」

 そう言い、涼成の胸をポンポインと叩く。

「悪かったって……次は身長を測るぞ」

 そう言った感じで、涼成は、次々と望愛の体のサイズを測っていった。


「よし、できたぞ」

 そう言い、涼成は望愛の体のサイズを測り、それを書き込んだ紙を満に渡した。

 その紙を横から覗き込んで見ようとした熏晴を見ると、望愛は熏晴にとびかかっていった。

「見るなっての!」

 望愛がそう言い、熏晴が自分のサイズを見るのを止めると、満は察して、すぐにその紙を折りたたんだ。そして、カバンの中にしまい、熏晴には見えないようにする。

「ハンマーが無いと、これくらいしかできないんだ……」

 涼成は安心した顏で言う。これで人を殴ったりする事はない。

「涼成……本当にそう思っている?」

 望愛はそう言う。望愛の手元に雷がバチン! と光った。そういえば、望愛は電撃を飛ばすこともできるのだ。

「オーケー……まずは落ち着こうか……」

 そう言う涼成。ハンマーを取り上げただけの事で、望愛を止めることはできないのだ。

 だが、そこまでいったところで、コスプレ研究会の面々が言いだした。

「ハンマーが無いと、何もできないようだねぇ……」

 熏晴が言う。その後ろに、昨日、望愛にのされた奴らが並んでいた。

「ちょっと望愛ちゃんに話があるよ。昨日の事だし、さすがに覚えているよね?」

「昨日のお返しでもしようっていうの?」

 この状況を分かっている望愛は、余裕の表情で言った。

 女子陣は、昨日の事で懲りている者も多いらしい。その、熏晴達には一緒になっていなかった。

「満さん……それに他の人たち、外に出ていた方がいいですよ?」

 そう涼成が言うのに、他の面々も涼成についていった。


 部室の前にまで行くと、涼成は、部室とは向かいにある窓に背を預けた。

「この前の恨みだ! たっぷり調教して肉……」

「それ以上言わせるか!」

 そう望愛と熏晴が言い合うのを聞きながら、涼成は、目を閉じた。そして、耳をふさぐ。その涼成の様子を見ると、他の面々も、同じようにした。

 その直後に部室の中で爆発音が聞こえる。

「何が起こっているの?」

 コスプレ研究会の面々は、そう言って涼成に聞く。涼成は首を振って言う。

「中で黒焦げになっている奴らに聞くのが一番なんじゃないか?」

 涼成はそう言い、中で爆発音が聞こえてこなくなるのを待った。


 少し経つと、爆発音も聞こえなくなる。

 涼成はおずおずと言った感じで、コスプレ研究会のドアを開けた。

 中には、黒焦げになった男子達と、それらを踏みつけて勝ち誇る望愛の姿があった。

「今度はどう言い訳をすればいいんだ? いきなりこの部室を中心に雷が襲ったとか?」

 そう考える涼成。その背後に一つの人影が見えた。

「当鳥……またお前が絡んでいるのか?」

 風紀委員の顧問の教師だ。

「これについては……俺は何も……」

「この状況を見て、無関係だと思えと? それは無理ってもんだろう……」

 そう言い、教師は涼成の頭に拳を突き付けて、グリグリと回した。

「とにかくお前らは職員室に来い。事情を聞かせてもらう……」

 そう言われ、涼成達は、二日間連続の職員室への連行となった。

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