11話 後見人
一旦、ここまでで投稿が止まります
亀更新へと移行しますが、よろしくお願いしますm(_ _)m
…んぅ………あれ………?
俺……どうなったんだっけ…?
あ……気絶……した……のか…
「って⁉ログアウトしてないんかいっ⁉」
俺は焦って関西弁でツッコミながら起き上がった
「あ、起きられましたか。お身体は大丈夫ですか?結構キレイに当たったらしいので…」
ベッドから起き上がるとカーテンの向こうから最初の人とは違う受付さんが出てきた
どうやら試験官に喰らわされて気絶していたみたいだ
そして、こういうイベントの時は強制ログアウトがないのな
てか…ここは医務室…??
「はい、全然変なとこはありませんね。…っと、そういえばランクはどうなりましたか?」
俺は肝心な事を思い出し、受付さんに聞いた
「はい、先程の試験によりカーボン様のランクはEとさせていただきます。既にカードの発行は終わっています。こちらですね。えーと…木のカードはGランクとFランクで銅がEとDで銀がCとBで金がA、そしてSは他のランクとかぶらないお好きな色と素材でのカードとなっております。レベルの基準だとだいたいG1〜、F20〜、E40〜、D80〜、C100〜、B120〜、A180〜、S200〜となっております。ただ、たまに実力に見合わないレベルの方がいますのでそういう方は試験で見極めております。そして、依頼にもランクがあります。依頼は自身のランクの一個上、一個下までなら受けれます。その他、指名依頼や共通依頼もございます」
なるほど…つまり俺は40〜くらいの実力があるかもだと……
「おっ?なんだ、目が覚めてたのか」
カーテンが開くと同時に先程の教官が出てきた
「蓮!お前は俺が後見人になってやる。この俺に一発かましたんだ。幻滅させないでくれよ?」
と、唐突にわけがわからないことを言いはなった
「アフェリア様、カーボン様が困ってらっしゃいますよ?カーボン様、アフェリア様が仰った事はギルド規定で定められた信用度に関係します。通常、新会員となられた方には暫く街での雑用か街周辺での依頼しか受注させないようにしています。これは住民の方々とや同じギルドの仲間との信頼関係を築くための措置となっております。しかし、高ランクギルド員の後見人がいればその後見人のランクに応じてどのくらい信用できるかを決めています」
…つまりは雑用はした方がイイけど別にしなくてもイイんだよということか
「そして、此方の方が主に機能しているのですが、まことに残念ながら初心者狩りをする不届きものも冒険者ギルドや別ギルド等の末端には存在します。そういう人への抑止力になります。ギルドカードに後見人の情報が刻まれますのでそれが証拠にできます。これが後見人システムのだいたいの意味でございます」
息継ぎをほぼなしで伝えるというある意味すごい技で便利な規定を教えてくれた受付さん
「ほらよ、これが蓮のギルドカードだ」
アフェリアさんが銅のカードを飛ばしてきた
ぱしっと人差し指と中指で挟んでキャッチした
「それは身分証にもなる。あと、お前のステータスや何をどれだけ狩ったかていうのも表示できるぞ、普段は隠せるがな。それで名前の前にあるドラゴンを喰ってる狼のエンブレムと【竜殺之狼】という称号が後見人は俺だってことを示している」
アフェリアさんが自身の手の甲の紋章と共に説明してくれた
「あとは、後見人になった俺からのプレゼントだ」
そう言って何もないところからナイフを取り出して見せてきた
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銘 【竜殺之狼】ドラゴンナイフ
A 0
M 0
S 《剥取》《自動帰還》
耐久値1000/1000
【竜殺之狼】印のナイフ
ドラゴンの牙でできているのに攻
撃力が皆無という不思議なナイフ
【竜殺之狼】の庇護下にあると証
明できる
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よくわからないスキルだな…
「ドラゴンの牙……っと、ありがたくいただきます」
「ああ、期待しているぞ。それと、剥奪と自動帰還だがな…使い方としてはナイフ投擲→獲物に刺さる→素材を剥奪スキルで剥ぐ→自動帰還で手元に帰ってくるというサイクルで俺は使用している。んじゃ、俺は依頼が入ったからな、頑張れよ?」
言うだけ言って依頼へと向かったアフェリアさん
しかし…あの人、何歳の何ランクなんだろ…
「受付sa…「私の名前は神野・カーレント・ソフィアと申します」神野さん、気になってたんですけど、アフェリアさんのランクはなんですか?」
…受付さん、ハーフだったのか?
「アフェリア様のランクはS、【竜殺之狼】という二つ名とは別に【虐殺狼】や【ギルド最強】とも…」
ふぁっ⁉Sランク⁉
なんちゅう人に目をつけられたんだ俺っ⁉
てか知り合う人知り合う人皆物騒な人じゃねぇか⁉
「なるほど…つまり自分はすぐに街の外での依頼が大丈夫だと…?」
内心びっくりしたことなどまったくわからない完全なるポーカーフェイスで神野さんに聞く
「そうですね。あの方があそこまで人に興味を持つなど滅多にないことですから。今まで興味を持たれた方は何かが特出したような方、もしくはその素質を持ってました。戦闘についてはこちらも模擬戦を直接見ていたので信用しています」
ふむふむ…つまり…急ぐ事も可能だしのんびりとも可能
まあ、討伐と街中の依頼を両立していくかな…?
「ふむふむ…了解しました。とりあえず…早速依頼を見てみたいのですが…??」
「はい、わかりました。それでは、これをご覧になってください」
そう言って神野さんはポケットの中からスマートフォン的なのを取り出すと目の前にウィンドウが並んだ
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Eランクの受けれる依頼検索結果
『お肉食べたい……』
『薬草が足りないっ‼』
『鉱石を……』
『サーリフォルト洞窟の異変』etc……
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色々あるが、無難に薬草集めをする事にした
試したい事もあるからね
「わかりました、『薬草が足りないっ‼』ですね。この依頼は最低でも10束のヒール草となります。期限は一週間で、似たような毒草のポイズン草と間違えないよう注意してください。ポイズン草の群生地にヒール草が混ざっていますのでより注意してください」
神野さんがスマホに何かを入力して、薬草と毒草の違いを見せてくれた
…ほとんど同じじゃんか
「では、いってらっしゃいませ」
そう言われ、医務室の扉を開けるとひかり、いつの間にやらギルドの外にでていた