二章前編 あらすじ
ニ章の前半の簡単なあらすじ
覚えておられる方は飛ばしてください。
まとめ方が上手くないので、時間に余裕がある方は読み返してもらえれば嬉しいです。
ニ章完結後、改訂した後にこのあらすじは削除する予定です。
1~8章
城塞都市カイラルは二重の城壁と、その中に入りきらずに外にまで広がった街からなる巨大な都市である。街は東西南北、方向ごとに特色があり様々な顔を持っている。
城塞都市カイラルの最大の特徴は『迷宮』と呼ばれる巨大なダンジョンが存在していることである。
このダンジョンで出る怪物は倒すと『魔力石』と呼ばれる石に変化する。この石は加工がしやすく、様々な道具に利用されるために需要が高い。また、特殊な財宝などが見つかることもある。
それ故、冒険者は腕を磨くため……日々の糧を得るため……そして大金持ちになるために冒険者達は日々迷宮に潜っていた。
住み慣れた村を離れる決心をしたケイトは強くなるために旅に出ることを決めたマイスと共に、師匠であるガイに連れられて城塞都市カイラルへと向かった。
彼らもまた、冒険者となるために。
慣れない野宿を続けながらカイラルに着いたケイト達は一晩宿に泊まると、冒険者になるための書類上の手続きを行い、城壁の中で暮らしている古い知り合い達に会いに行った。
初めに訪ねた子供の頃に出会ったエルフ、ラキシスの家で非友好的な白い狼の獣人、シーリアと出会う。マイスがシーリアを怒らせたりあったものの、ラキシスの命令で彼女にカイラル王立学院への案内をしてもらうことになる。
カイラル王立学院では、幼なじみの一人のヘインが貴族から仕事を引き受けてお金を稼ぎながら学業に励んでいた。ヘインはケイトとマイスに異種族が絡んでいる事件が発生していることを告げ、ケイトの兄であるカイルや幼なじみのホルスがそれに関わっていることを告げる。
マイスは友人は疑えないと怒るが、ヘインが確信を持って告げている雰囲気であったためにケイトは悩んでいた。
ヘインとまた会うことを約束した二人は、ガイの紹介で兄達も利用していた『雅な華亭』に宿を取り、すぐにガイと共に初の迷宮探索に乗り出すことになった。マイスが油断して毒を受けるなどもあったが、初の探索は二人で協力することで乗り切ることが出来た。
この探索は十年近くに及ぶ師弟関係の終わりを意味していた。
探索後、宿の主人のエーデルおばさんに初探検であることを紹介されたことで、歓迎するものもいれば歓迎しないものもいることを知った。
翌日、ガイは二人からの手紙を持ってクルト村へと帰っていった。
プロローグと9~15章
師匠のガイと別れてから二ヶ月経ち、二人は時に誰かと協力したりもしつつ、迷宮の探索を続けていた。ただ、若さが災いしてか中々いい仲間にはめぐり会えない。
そんなある日、マイスが以前酒場で争った相手から協力を要請されて引き受けてしまう。ケイトは危険を承知でマイスにも危険を学習してもらおうとそれを承知する。
マイスに声を掛けた冒険者達はゴブリンの大群に遭遇するとマイスをけしかけた上で、逃げさってしまう。この件でケイトはいかに自分が甘いかを思い知りつつ、生き延びるために動揺を抑えて逃げるために魔法で相手の気をそらしてマイスと二人で逃げた。
悪態を付きながら大量のゴブリンから逃げていたが、逃げている先に二人の冒険者がいることにケイトは気付く。巻き込むことを恐れたケイトはマイスに声を掛けて厳しい戦いに向かうことを決意した。
それを見ていた冒険者の一人、ドワーフ族のゼムドはケイトとマイスに加勢してくれたため、二人は何とか怪我をせずにゴブリンを倒すことに成功する。
ゼムドは自分が助けようと思ったわけではなく、もう一人の冒険者。彼が姫と呼ぶ人物から加勢するように頼まれたと説明する。
その女性は以前、ラキシスの家で出会った白い狼の女性、シーリアだった。
シーリアは迷宮に初めて潜ったこともあり、上手く動くことが出来ずにいた。
そのせいで初めて組んだ仲間から罵られて見捨てられ、心が折れかけていた。それを察したケイトは後で憎まれることを覚悟して、彼女をわざと怒らせる。
シーリアは怒りで緊張が解けたのか、最後は魔力が尽きて倒れたものの元々の実力を発揮することが出来た。
その後の宴会でシーリアからケイトの意図はばればれだったと告げられ、暴言を許す代わりに獣人一人で買い物をするのは難しいため、翌日買い物に付きあうように言われる。
結局その宴会でシーリアは飲みすぎて家に帰れなくなりケイトの部屋に泊まることになる。
翌日、シーリアと二人で出かけたケイトはシーリアに案内されながら店を廻った。彼女の目的が、義理の親であるラキシスへのプレゼントであることを知って、彼女のことを見直す。
ケイト自身は故郷に残してきた幼なじみのクルスへのプレゼントを探し、硝子細工で作られた青い鳥の首飾りを買う。それをからかうシーリア。
それを見てシーリアは初めて冒険した記念にと、お互いに何か買うことを提案した。彼女はケイトにノームのバッチを贈り、ケイトはシーリアに対して月を象ったペンダントを贈った。
そんな風に楽しんでいた二人の前に、シーリアを見捨てた二人の冒険者が現れる。
二人はシーリアを拐かそうとしているとケイトは判断し、対峙することになる。
ケイトは二人のうちの優男、サイラルに自分とクルスにしかなかった特殊技能があることに気づき、動揺してもう一人の男、ザグの攻撃を許してしまう。
二人ともケイトよりもレベルは高かったが素手での戦い方の技術を持っていなかったため、ケイトは油断していたザグを倒すことに成功する。
サイラルはケイトに『この世界は所詮お遊び』という言葉と、いつかシーリアを手に入れることをケイトに告げ、ゼむどによろしくとザグを放置して去っていった。
それから二ヶ月、サイラルが干渉してくることもなく四人で冒険することになった俺達は順調に冒険を続けていた。
しかし、変化は足元に迫っていた。
ゼムドの変化と……そして一枚の手紙という形で。