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ジュリー様登場(入学前)

以下、〜より抜粋。が出てきますが、これは、この直後は読み飛ばしても良いというサインです。

少し日にちを遡って、私は今、魔法の杖を買いに店を訪れている。


地面に緑が増えてきた今日この頃、まだ冷たい風が時折戸口を叩いていく三月末。日差しの暖かさについ眠くなってしまう。欠伸すら出てしまいそうで、あわてて口をおさえた。


私が今日街中に来ているのは、スイーツやお茶会のためではない。入学に必要な品々を揃えるために、私はメイドを連れて出かけたのだった。


購入するのは、自分の制服と魔法の杖。新しいペンも買おうかな?我らが入学先、魔法学院は男子の制服カッコいいんだよね…!ついでにそっちも買おうかな。いや、深い理由はない。しいて言えば観賞用?女子のも可愛いけど、私みたいなのは胸が足りないんだよね。


足りてるのは、大は小を兼ねると言わんばかりなのはああいう…って、ジュリー様!


「ジュリー様、お久しゅうございます」

「あら、リリーじゃない。お久しぶり」

「ジュリー様、相変わらずお美しいです」

「あらそう?ありがとう、貴女も制服が似合っているわ」

「…アッ…ありがとう…ございます」


しまった!制服の採寸をしていたのについ飛び出してしまった…こんな一部の布が余っているところをジュリー様に見られるなんて、なんとも恥ずかしい。でも、最初に見てくれたのがジュリー様というのは…。


「ところで、杖を買いに行くのはこの後かしら?」

「はい、その通りです」

「丁度良いわね、私についてきなさい」

「承知、しました!」


いつも通り、少し強気なジュリー様の様子、お美しい。従わせられるのは下の者として非常に喜ばしく、ええ、何処へなりともついて行きますとも。


以下、「杖の頁」より抜粋。


魔法発動において杖は焦点具とも呼ばれ、消耗品である魔法のインクを使わない魔法発動方法として非常に有用視されている、今の時代における魔法行使のスタンダードである。この杖、発動する魔法式によって様々な効果が得られるが、分類上は一つの効果しか持たない魔道具にカテゴライズされる。すなわち杖の効果とは、魔法を発動することをおいて他にはない。この点を同じくするもの、つまり杖ではない焦点具も存在しているが、杖の形状である焦点具が最も効率良い魔力運用を可能としているのが現状である。杖によって対応している流派が違うため、購入時や他人の杖を借りるときは注意が必要である。


今日買った教科書に基づく。


何だか面倒だな、って思う人と楽しみ!って思う人が居ると思う。私は楽しみだよ。


「杖一本一本が癖や得意とする魔力が違うのじゃ。じっくり選んでなぁ」


私は数十本に魔力を通したが、そのおかげで一番よさそうなものを見繕うことができた。ジュリー様?なんか空気中にバーって魔力を流したら、杖が一本だけ光り輝いて。それに決められたそうです。超一流の素材を使ったお高そうな杖。さすがジュリー様です。


全然じっくり選んでないところ、悪役っぽいわ〜。


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