誰にも奪われたくない女性が僕にはいる!
僕には、誰にも奪われたくない女性がいる!
その女性は、とても美しく誰よりも気品がある女性。
いつか? この国の女王になるお方だ。
僕は一般市民で、彼女は王家の女性。
身分の差があるのは、僕にだってよく分かっている。
それでも、僕は彼女を心から愛している。
ただ彼女を遠くから見ているだけじゃもう物足りない。
どうにか? 僕の妻にしたい!
・・・でも? 彼女を強引に妻にしたい訳じゃない!
彼女も僕の事を好きになった上で、彼女と僕は結婚したいのだ。
先ずは、僕の事を彼女に知ってもらう必要がある。
その為に、自分の命をかけて彼女の住む城に侵入する。
それは、一人じゃできない事だ!
だから、仲間に頼んで協力してもらおう。
『アブリン、僕はあのお城に忍び込みたいんだ! 協力してくれないか?』
『・・・ダイ、まだお前は現実を見てないのか? あの女性はダメ
だと言っただろう! 彼女はいずれ【女王】になるお方だぞ!』
『・・・分かってる、でも、』
『諦めきれないのか?』
『・・・あぁ、』
『“完全に、恋煩いという病気にかかったな。”』
『・・・それは、病気なのか?』
『あぁ、立派な病気だよ! 心を蝕まれる病気、もうお前は彼女の事しか
考えられないのだろ! 心がチクチク痛いし、胸が締め付けられそうに
なるのも、その病気のせいだ!』
『・・・うーん、これが病気だとは知らなかった。』
『もう諦めろ! 他にも女性はたくさんいる!』
『無理だ! 他の女性の事なんか考えられない! 僕は彼女がいいんだ!』
『ダイ、お前ときたら、本当にどうしようもない奴だな。』
『頼む! 全ての責任は僕が取るからお願いだ!』
『分かったよ、お前には負けた。』
『ありがとう!』
僕は親友のアブリンに協力してもらってお城に侵入した。
侵入日は明日だ! 夜中、皆が寝静まった時間に侵入する!
*
・・・次の日の夜中。
皆が寝静まった時間に城に侵入した。
警備も手薄になるこの時間、侵入するには持って来いの時間だ!
僕とアブリンは二人で侵入して、彼女の部屋を探した。
お城の中はまるで迷路のようで、部屋数も途轍もなくあった。
手当たりしだいに、そっとドアを開けて部屋の中を覗き込む。
そんな事を、1時間ぐらいしていると? やっと彼女の部屋に僕は
たどり着いた。
彼女はベットでぐっすりと眠っておりとても寝顔も美しかった。
僕は見とれて彼女をずっと上から覗き込むように見ていると?
彼女の目がパットひらいた。
『えぇ!?』
『えぇ!?』
『誰?』
『怪しいモノではありません。』
『何故? わたくしの部屋に居るのですか?』
『貴女の顔を近くで見てみたくて、』
『“あなたは不審者ですか?”』
『・・・そ、そうかもしれません、こんな時間に貴女の寝顔を見ている
のですから、そう思われてもしかたありません。』
『ウフフ、あなたは変わった人ですね。』
『えぇ!?』
『名前は何と言うのですか?』
『ダイです、ダイ・フーセント』
『ダイ! わたくしの名前はメアリーです。』
『良く知っています。次期この国の女王になられるお方だ!』
『まだ早い話です。母はまだ健在ですし、わたくしは女王に興味が
ないのですよ。』
『“女王に興味がないのですか?”』
『はい! わたくしは“普通の女性になりたいのです。”』
『じゃあ、僕の奥さんになってください!』
『・・・えぇ!?』
・・・その頃、アブリンが警備に見つかった。
『誰か? 不審者がお城に侵入しているぞ! 捕まえろ!』
『ダイ! 早く逃げろ! 捕まったら最後だぞ!』
『あぁ、すみません。 逃げないと僕は“死刑”になります。』
『分かりました、また会えますか?』
『勿論、会えますよ!』
『ダイ、行くぞ!』
『あぁ!』
*
・・・町にもお城に侵入者が入った情報が伝わった。
誰が城に侵入したか? しらみつぶしに探す事となった。
僕とアブリンは、毎日ヒヤヒヤしながら生活する事になる。
お城の王様が、娘のメアリーに傷をつけたと思っているのだ!
メアリーは、王様に真実を話すも信じてもらえない。
メアリーは仕方なく、僕を探しに町まで1人で探しに来てくれた。
家政婦の服と交換して、町に出てきたメアリーだったが。
どんなに汚い服を着ても、やっぱり中身は次期、女王になるお方。
隠しきれないオーラを放ち、町の皆が彼女を囲む。
僕は偶然、彼女を見つけて彼女の手を引いて僕の家に連れて帰った。
『どうしたんだいメアリー? その服は?』
『あなたを探しに来たの!』
『こんなところに居ると? 王家の人が探しに来るよ。』
『わたくしは、“もう一度! あなたに会いたいと思って来たのよ!”』
『凄く嬉しいよ、だけど? 君はこの国のお姫様だ! 王様が黙って
ないだろう!』
『それでも、危険を冒してでもあなたに会いたいと思ったの!』
『分かった、僕と一緒に暮らそう!』
『はい!』
*
・・・僕は次の日。
彼女を連れて、お城に行く事にした。
今度は、王様に彼女を僕のお嫁さんにさせてくださいと直接言うためだった。
【死】を覚悟して、僕と彼女はお城に向かう。
『王様! ご無礼をお許しください。』
『お前は、何故? ワシの娘を攫ったのじゃ!』
『攫うなんて! 私は彼女を心から愛しています。
勿論! 身分の差も弁えています。それでも私は彼女を愛する事を
諦めきれないのです。』
『お前は、ワシの娘と一緒になりたいのか?』
『王様! “どうか僕と彼女との結婚をお許しください!”』
『無礼ものめッ!』
『・・・お父様、』
『メアリー、お前は黙ってなさい!』
『黙りません! お父様、わたくしも彼の事を心から愛しています!』
『・・・メアリー、お前はコイツに騙されておるのだ!』
『違います! わたくしは、彼のせいで病気にかかってしまいました。』
『“病気?”』
『【恋煩いという病気です!】』
『・・・な、なんて事を!?』
『王様! お許しください!』
『・・・メアリー、もうお前の好きなようにしてよい!』
『えぇ!?』
『恋煩いは、昔ワシも若い時にかかったことがある。あれは治らない
病気だ! だからワシは今の女王と結婚できたのだ!』
『・・・お父様、』
『行くがよい! だが、もう二度とここに戻る事は許さん! いいな!』
『ありがとうございます。』
『ありがとう、お父様。』
『さあ、ゆけ!』
【はい!】
僕の夢は、、、“誰にも奪われたくない女性と一緒になれた事。”
彼女の夢も、“普通の女性になる事。”
僕とメアリーは、お互いに同じ病気にかかっている。
“恋煩い”という病気。
これからもずっと、僕は君と居たいんだ!
最後までお読みいただきありがとうございます。




