命のやりとりってこんなに軽いものなんだね
今日は余裕があるのでもう一度投稿することにしました。
よし、まずは勝利目標を決めよう。私があの兎を倒すか追い払えば私の勝ち。そこで私が勝つためにはどうすべきだろうか。いや、もちろん攻撃一択だけどスキルに攻撃できそうなものはない。魔法に何かあるかな。
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使用可能魔法
・白羊 ・グロウ:植物を成長させる。
・シード:種を発射する。
・双子 ・ブロウ:風を起こす。
・エアロ:空気を固定する。
・天蠍 ・スラッジ:ヘドロを飛ばす。
・アシッド:酸を飛ばす。
・宝瓶 ・ミスト:霧を発生させる。
・アクア:水を出す。
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攻撃に使えそうなのはシード、スラッジ、アシッドの3つかぁ。どれぐらいの威力があるか分からないから何とも言えないなあ。
……………ハッ!今私の頭の中に天啓ともいえる案が浮かんだ。この方法なら確実にやれる。これで勝てる!
よし、兎はあっち向いて草を食んでるね。止まっているからいい的になってる。これなら射的とか一切やったことない私でも当てられる。行け!シード!
発射された種は止まっている兎に吸い込まれるように命中!やった!当たった。よし、ここから、グロウ!
兎に当たった種から芽が出て一気に蔦になり、絡みついて兎を拘束した。思ったとおり、大成功!
こうなってしまえば脅威であった兎はもうただの案山子だ。魔法の練習台として………そういえば吸収使えるんじゃないかなこの状況。
うん、思い立ったらすぐやるべし!そゆことで吸収!対象はもちろんあの兎!
………何この感覚。満たされるようなこそばゆいような感じがする。あ、これ癖になっちゃいそう。
私自身への感覚は癖になりそうで心地よかったのだが、兎の方を見ているとそうも言ってられなくなった。兎は、水分が抜けて干からびるように萎れていき、薄っぺらな状態になると、溶けるようにして霧散した。
その様子は私からしてみれば結構ホラーで、声は出ないけど、3時間くらい発狂したように悲鳴を上げたしまいました。もし私が植物じゃなくて人間とかだったら私は今頃人として大切なナニカを失っていたことでしょう。
ともあれ、私の初めての魔物退治及び危険の排除は客観的に見ればいとも簡単にあっけなく終わったのでした。
主人公の口調が変わるのは仕様ですのでご容赦ください。