6コマ目 寿命
また遅れました。
けど日付だけ見れば2日連続更新ですね。(白目)
俺の名前は高壁守。
色々あった人だ。
「あれ? 守か?」
「宗司か? 久しぶりだな。」
宗司は2年程前に出会った友人だ。
4人の親友のうち唯一別の高校に通っている太郎の学校の文化祭で出会い、ちょっとしたシンパシーを感じてそれ以降仲良くしている。
で、そのシンパシーと言うのが…
「…なんだ、今日も女装させられてるのか?」
「ああ…華代の頼みだからな。あとついでに白野の。」
彼は女装が似合うというもの。
俺も下手な男装してる女子にしか見えないとよく言われるので親近感を感じている。現在進行形で。
ちなみに華代というのが宗司の彼女で、白野は友人だったか。
「守は…なんというか相変わらずだな。っていうか全く変わってなくね?」
「気は使わなくて良い、慣れてるからな…けど全く変わってないってなんだ?」
「いや…雰囲気とかもそうなんだけどなんか…身長が変わってないっていうか、成長してないっていうか…なんだ? 不老不死にでもなったか?」
「死ぬわ。老いなくなったのは確かだけど…あ。」
「……おい待て、マジで不老なの?」
「あ。」
うっかり口を滑らせてしまった。
「………仕方ない、ここで始末するか…お前とは仲良くできると思ってたのにな。」
「え!? ちょっ、ちょっと待て! 頼む、助けてくれ! 絶対誰にも言わないから!」
「冗談だよ、そんなに焦るな。」
「焦るわ! お前自分がどんな力持ってんのか把握しとけ!?」
そこまで怖がられるとちょっと傷つく。っていうか今のマジな怖がり方だったよな…そんなに殺気出てたかな。
「俺は普通の人間…っていうか、普通の生き物じゃないからなぁ…体内の魔力が神の力に置換された影響で、本来魔力によってすり減らされていく寿命が減らなくなって…なんて言われてもわからないか。」
「随分とファンタジーなことを言ってるなー…でも、守の強さに魔法的な何かが関係してるってことなら色々納得する。」
「間違ってはいないな。」
「んで…不老って実際どんな感じなの?」
「どんな感じって言われてもな…いつもと変わらないっていうかなんて言うか。正直実感が沸かないんだよな、こうなってからそんなに経ってないし。」
「そんなに経ってないならそんなもんか。
けどさ、このまま何年、何十年もして…全く顔変わってないって言われたらどうするんだ? 流石に50代とか60代とかでその顔のままだったら流石にまずいだろ。」
「いや、まったくもってそのとおりなんだよなー…」
中年までなら若作りと言えばまだなんとかなる可能性はあるが、流石に50を過ぎてこの顔では不審に思われるだろう。
時間はまだあるとはいえ、ほっといたら確実に足元を掬われる。今のうちから考えておくというのが一番なのかもしれない。
「まあ、その辺はいろんな人と相談して決めるさ。」
「…いろんな人って言うけど、その話広めて良いのか?」
「そういや基本秘密だった…!」