27コマ目 この後仲良く口喧嘩しました
積みゲーが増えてゆく…楽しいけど辛い。
俺の名前は宇露マナ。ある日女神に性別を変えられた(元)男だ。
「基矢さんってあんまり煽り耐性無いですよね。」
「なんだいきなり。」
唐突に失礼なことを言ってきたのは俺を女に変えた張本人である元女神のリリナ。なんやかんやで同居している。
基矢と言うのは男だった時の俺の名前で、俺が基矢だったという事情を知る者しかいない時のみそう呼んでいる。今はリリナと2人きりだ。
「だって私が元野郎って揶揄ったら絶対乗ってくるじゃないですか。」
「ああそうだよ元女神。」
「そういう所ですよ。」
彼女は元女神と呼ばれることを嫌がっている。なんでも、それまで居た高みから引きずり降ろされたような感覚に陥るのだとか。まあ俺も元野郎なんて言われたらムカつくのでそれと同じような物だろうと納得している。
「他にも、煽られたら今のように食らいついてたじゃないですか。無視するとか抑えるとかそういう場面を見たことないんですよ。」
「そうだけど、煽られてなんとも思わない人間はいないんじゃないか? 少なくとも心のどこかでなんだとって気持ちがあると思うんだよ。」
「それはそうですけど…大丈夫ですか? 明らかに歯向かっちゃまずい場面でカッとなったりしませんか?」
「流石に抑えるって。なんかその心配が煽りに見えてきたな。ムカつく。」
「被害妄想も良いところですね。落ち着いてください、落ち着きが足りないのが貴方の悪いところですよ。」
「到底落ち着けない状況ばっかりだったからな。」
「…それもそうですね。同情します。」
「同情するならもっと抑えてくれ…」
「出来ると思いますか?」
「それもそうか。」
リリナと出会ってからの数か月間は激動過ぎた。
落ち着いて何かをしている時間よりも度々起こるドタバタで騒いでいた時間の方が圧倒的に長かったような気がする。
そんな日常に慣れてようやっと落ち着きを取り戻した今でも、頻繁に騒動が起きて翻弄されていく。
それがまた楽しい自分も居て。なんだかんだリリナと出会えたことは良かったことだと思っている。
…まあ、この場では言わないけど。
「なんだかんだ、お前も大変だったもんな。
異世界からルールが違うこの世界に来て、初めての生活に慣れなくて…
俺が巻き込まれた騒ぎも、お前が起こすこともあったとはいえ一緒に巻き込まれてたしな。」
「…理解してくれるのは嬉しいですけど、そう余裕ぶられるとちょっとイラっとしますね。」
「お前も煽り耐性無いんじゃないの?」




