22コマ目 人外の所業
俺の名前は高壁守。色々あった人だ。
「これとかどうだ!?」
「「「…無いな。」」」
宗司が手に取った服を即座に否定する。
カフェウェストで話した際、後日俺、マナ、宗司、城津の4人で出かけようという話になった。
宗司と城津の馬が合うらしく、そこに共通の知り合いである俺が。ついでにその場に居たマナも巻き沿いで出掛けることになったのだ。
ただどこかに集まって駄弁るだけでも良いと言えば良いのだが、それだけではどうかと思っていると宗司の服選びをしようと言う話になった。
理由は宗司の服飾センスは皆無どころかマイナスを振り切っているから。
その一端を聞いたことはあったが、実際に服を選ばせてみてよく理解できた。さっきからファッションことがよく分かっていない俺ですらあり得ないとしか思えない服を持ってきている。
これでよく彼女なんて出来たな…なんて思っていたが、そもそも宗司が服選びにハマった(?)のは付き合った後の事のようだったので、それまでは無難な恰好が出来ていたらしい。
そして、その壊滅的なファッションセンスこそが宗司の彼女が彼氏を着飾ること(女装)にハマった原因の一つとなっている。
だからもし、自分がまともな服を選べるようになれば彼女の着飾りを回避できるのではないかと思い提案したらしい。
「っていうか、俺別にファッションには詳しくないぞ?」
「マナもなのか。俺もなんだよな。」
「……ん? まともに服選べる奴ここに居ないんじゃないか?」
ってことは城津も駄目か。
「なんてこった…俺、人を見る目すら無いのか…」
項垂れる宗司にかける言葉が見つからない。
「守なんて見た目だけはカリスマデザイナーだしな。おしゃれなんじゃないかって思ってもしょうがないだろ?」
「それどういう意味だよ。」
「だってなぁ…見た目の話なんだけど、あ。言っても良いか?」
「…良いぞ。別に怒らないから。」
「怒るみたいな言い方するなよ!? 俺、あのコンクリート粉砕キックは食らいたくないからな!?」
「「コンクリート粉砕キック!?」」
城津の発言に驚いて俺を見る宗司とマナ。
なんか表情にああコイツならやりかねないなって感じが浮かんでいるのがちょっと腹立つ。
「暴力は悪漢や魔物くらいにしか振るわねーよ。あの時はどうにか脅さないといけなかったからああしたけどさ。」
「ま、守がガチで脅しにかかったのか!?」
「良く生きてたな城津…お前すげーよ。」
「人をなんだと思ってやがる…!
最初から城津に危害を加えるつもりは無かったよ! 俺だって脅されてやってたことだし!」
「「守が脅された!?」」
「もういいわ!」




