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11コマ目 真面目系ムッツリ

 俺の名前は高壁守。色々あった人だ。


「あ! 貴方は高壁守! また妙な騒ぎを起こしていないでしょうね!?」


 コイツは元生徒会長の……名前なんだっけ。

 一年生で生徒会長になって以降三年間ずっと生徒会長の座を守り、努めてきた文武両道の完璧超人だ。

 色々な騒ぎを起こしていた(主に俊太)俺たちをブラックリストなるものに入れ、動向をチェックしていたのだとか。


「起こしてない。買い物に来ただけだから、それ済ませてとっとと帰るよ。」


「それならば良いのですが…もう卒業も近いですし、問題を起こさないよう行動してください。」


「もちろんだ。俺だってせっかく受かった大学には行きたいし。」


 俺は…というか、俺たち仲良し五人組は皆進路を進学にしていた。

 それを取り消されたくないので、かなり必死に問題を起こさないようにしている。

 具体的には出来るだけ家に引きこもったりとか。そういった問題は向こうから来ることが多いからな…外で歩いてるだけでも危険です。おちおち散歩も出来やしない。


「…時に高壁さん。」


「なんだ?」


「聞いた話によりますと、貴方にはお付き合いしている人が居るそうですね。何か不埒な事とか、してないでしょうね?」


「………お前、俊太と同じこと訊くんだな。」


「ハッ…!? あの問題児と一緒!? それは何かの間違いでは!?」


「いや、確かに訊かれたぞ。どこまでいったんだーとかニヤニヤしながら。あ、お前も今ちょっとニヤニヤしてたな。もしかして意外と同族だったりして。」


「ち、違いますよ! 私はただ、貴方が年齢とは不釣りあいな付き合い方をしていないかというのが気になってですね!?」


「ああ、分かってる分かってる。冗談きつかったか?」


「……冗談だったんですか!?」


「ああ、お前がニヤニヤしてたってとこからは。同じことを訊かれたのは本当だけど。」


「……それもそれで嫌ですね…それで、どうなんですか?」


「アイツにも答えたけど、健全なお付き合いだよ。したことと言えばせいぜい手をつないだくらいだ。」


「………ABCの、Aもまだなんですか?」


「…すまん、Aってなんだっけ?」


「え? 知らないんですか?」


「いや、それって恋愛の指標みたいな奴だろ? そういう概念があるって言うのは知ってるんだ。ただ、Aって言うとなんだとかそう言われるとちょっと分からないって言うか…」


「そう言えば結構古い概念みたいですね…今の若者は知らないかもしれないと聞いたことがあります。」


「で、Aってなんだ?」


「Aはキスですね。してないんですか?」


「してな…いや、そう言えば…いやいや、ノーカンだろ…ノーカンだよな…?」


「したんですか? しょっちゅうしてるんですか!?」


「しょ、しょっちゅうなんてするか! 何言ってんだ!

 劇で一回だけ、ちょっと触れる程度のやつをやっただけで…それからは一回もしてないし…」


「赤くならないでくださいよキスくらいで!」


「お前も赤いぞ! なんだ自分から聞いておいて!」


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