少女子爵の仮装大会
リリちかッ!はっじまるよー!
↑この略し方流行れ!流行んないかなぁ?流行ったらいいなぁ←願望
初手、謝罪!
更新遅れまして申し訳ございません。
更に前々回リリアナが招待した人数を10人と記しましたが9人の間違いです。
レイン、アン、タニア、オリヴィエ、マリアンヌ、サレナ、イシス、リアーナ、ルルイアの九人です。
出る筈のないナナリア姫様を数に入れてしまった…!
うっかりしてました…申し訳ございません。
既に訂正しており、話の齟齬には発展しませんのでご安心下さい。
それではお楽しみ下さい!
椅子取りゲームが終わり屋敷の中へ移動。
ここで一度解散し、希望者はお泊まりである。
ちなみに解散はしたが誰一人帰ろうとしない。
まぁ、部屋は余ってるからいいんだけど。
椅子取りゲームの勝者はアンちゃんとマリアンヌだった。
アンちゃんは持ち前の速度と小回りを駆使して、マリアンヌは他の子のハンカチや装飾品を床に落とし姑息な手を使っていたが、ルール無用なデスマッチだったわけで特に違反などは設けていないのだ。
お陰で教会の教えを説かれたり、質問攻めにあったりプリンをおねだりされた。
プリンアラモードとプリンパフェを出してやったら大人しくなったけどさ。
レインちゃんは相変わらず頬を膨らましている。少し嫌な胸騒ぎがする。
なんだろう?
今は屋敷の談話室にてそれぞれ好きな様に過ごしている。
私は席を外し皆が和んでいるその間に例のブツを用意して時を待つ。
フッフッフ、この日のために最高級の布と職人を集め私の朧気な記憶を頼りに作ったこの渾身の衣裳達を見て驚き給え!
ハッ、その前に大切なイベントを忘れていた。
私は急いで皆の待つ談話室へ戻ると問い掛ける。
「これからお風呂入るけど皆どうする?」
「「「行くー(きます)(きたい)!!」」」
なんとまぁ、全員が全員元気良く手を挙げて着いてくるらしい。
恐るべし…幼女!!
▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
ここから先、私は理性を保って居られるのか分からない。
目の前にはリビーが…今正にドレスを脱ごうとしている…!
断言しよう。
気を失わない自信は…ない!
天使の様な幼い少女が衣擦れの音を奏でその無垢な裸体を……おっとこれ以上の表現は幼女警察に捕まってしまう。NOタッチYESロリータが私の精神だ。
「リリ…行こ?」
グハッ…!私…今日死んでもいいや…。
完
長らくご愛顧戴きましてありがとうございました。
「リリアナお嬢様の命令よ!~転生伯爵令嬢は自分に素直に生きると誓いました~」は本日で終了と…なりません。
▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
この世の楽園を見た後夕食を取る。
お菓子を沢山食べたので少し軽めなものだ。
え?お風呂の感想?うん…控えめに言って最高だった!
もちろん気絶しかけたけどね…。
鼻血が止まらなくて軽い貧血だよ、ちくしょう…!
前以てジェシカにレバーを用意させといたから良かったけど。
そろそろ夜の20時を回る頃だろうか、皆さっぱりし、お腹も膨れたので何人かうとうとしている。
が、今夜は寝かせないぜベイビーちゃん達!
これからショータイムだぜ!
「はーい、集合。」
ワラワラと集まる九人の貴族令嬢達、何人か眠そうにしているが殆どが興味深々といった感じである。
「リリーちゃん!どうしたのー?」
タニアちゃんが一番に駆け寄ってくる。この子はいつも元気だなぁ。
タニアちゃんに手を引かれアンちゃんも着いてきた。
「…プリン?」
「アンちゃん、プリンじゃ…いや、プリンか…?」
「?」
首を傾げるアンちゃんを横目に私は手を叩き演技めいた口調で「持ってきて」と声を張り、メイド達に今日この日の為だけに用意した衣裳を持って来させる。
「うわー、すごい!こんな可愛い服初めて見たよ!」
「これは貴重なものなのではないですか?服の縫製がアムスティア王国のものとは全く異なります。こんな素晴らしい物、初めて見ました」
タニアちゃん、レインちゃん、お褒めの言葉どうもどうも。
今日は10月30日、この世界にはないがハロウィンである。
その文化を教えるため私は今日お茶会を開いた。
私は胸を張り、堂々と説明をした。
「この衣裳は以前私の領地を訪れた遠い異国の旅人が残した伝承を元に私が再現したものです。少し大きめに作ってあるから皆も着れる筈だから着せ替えっこしよう?」
嘘は吐いてないよ、うん。
そう、私は魂の旅人…
なんだその厨二病的フレーズは。ルルイアちゃんか!いや、別に貶してる訳じゃない。
とりあえずセルフボケツッコミは置いといて。
そう、少し大きめ…私のサイズで作ってあるから大丈夫なはず…
うん、悲しくなんてないんだからね。
他の子より背が高いだけ…け、けっして太ってなんか…
最近少しお菓子食べ過ぎて書類仕事が増えたけど日課の鍛練はしてるから…うん、大丈夫。
「私、これがいいー!ねぇねぇリリーちゃん!着てもいい?」
タニアちゃんが手に持っているのはピンクと白を基調としたフリルのついたアマロリファッションだ。
確かにタニアちゃんに似合う筈なので私は二つ返事で了承した。
実はメイドの手違いでオリヴィエちゃんとタニアちゃんに着てもらう服が間違っていたなんてとても言えない。
タニアちゃんに着てもらう予定だったものはオリヴィエちゃんが着る。
うん、こっちの方が良いかも。
アンちゃんは…うん。やっぱりそれを選ぶよね。
手に持っていたのはプリンの着ぐるみ。
これしか着てくれないんじゃないかと思って急遽用意したのだ。
視線をずらすとサレナ嬢とイシス嬢の二人が一悶着起こしている。
「そ、某にこれを着ろと言うのか、リリアナ殿!こんな可愛…じゃない!軟弱なものを着ていては剣の道に失礼だ!」
「サレナさん、そんなに我慢しなくていいのでは?ほら、これとかサレナさんに似合うのではないかしら?」
「イシス!貴殿は何故既に着てるんだ!ウサギの耳か?それは。や、止めろ!某はネコちゃんの着ぐるみなんてけっして着ないぞ!」
うん、サレナ嬢とイシス嬢、仲良いな。
サレナ嬢は少し際どく作ってあるネコの服、いや、ほぼ布と言って良い。胸元と下半身を被う以外はほぼ全て半裸と言っても差し違いない。
イシス嬢はバニーガールだ。
この幼女はまだ八才のくせに妙に色気があるんだよなぁ。うん、眼福。眼福。
マリアンヌもリサーナちゃん、ルルイアちゃんに手を引かれ一緒に服を見ている。
「あーしはこれ!めちゃめちゃイケてるっしょ!フフーン!」
パンク系の衣裳に身を包んだリサーナちゃんが胸を張っている。
それを傍らで見ているマリアンヌとルルイアちゃん、マリアンヌがリサーナちゃんを誉め言葉で称えていた。
「リサーナさん、とてもお似合いです!ルルイアさんはえっと…タコ、ですか?」
「違う、この姿は真なる宇宙を想像せし主神、クトゥルフ様をデフォルメした姿。冒涜的なほど可愛い…!さすが同志、分かってる。」
緑のタコの様なクネクネした触手を持ったデフォルメされた着ぐるみを着たルルイアちゃんが私に親指を立てる。
普段の聞き取り難い声音はどこに言ったのか流暢に紹介してくれた。
この世界にも御大の功績は反映されていたのか。
私に苦笑いと共にそれを返した。
「貴方もそこにある翼をもがれし悪魔を着るといい。きっと似合う。」
「何故修道女であるわたくし様がこんなものを…!はっ!いえ、リリアナ様が用意して下さった物を否定している訳ではないのですよ?」
マリアンヌはたじたじになりながらもルルイアちゃんの指示に従っていた。私と目が合うとすぐ言い訳をした。
本性出てますよー?
意外と悪魔コスが似合うな、マリアンヌ。
本性のまんまじゃないか。
さて、こっちも仕掛けるとしますか。
「あ、リビーとレインちゃんはこっち来て!二人に着て欲しいものを用意してるんだ」
リビーは目元をこすりながら、レインちゃんは私を睨み付け少し頬を膨らませている。
ん?レインちゃん、もしかして怒ってる?
「ん。ついてく」
「……」
「あの…レインちゃん何か怒ってる?私何かしちゃったかな?」
「別に……何でも無いですわ。行きましょう。」
え?でも頬膨らんでるんだけど…
私は悪い予感がしながらもレインちゃん達を連れ部屋を移動した。
「リリ、これきればいい?」
「うん、お願い」
リビーに頷くと彼女はんしょ、んしょ、と服を脱ぎ出したが頭がつっかえていて上手く脱げないみたいだ。
何これ、可愛い。
私が手伝うと漸く脱げて下着姿になったリビーはかぼちゃパンツを穿いている。
今度子供用の下着や肌着を送ってあげよう。
私が手伝い何とか着終わるとそこには天使が居た。
頭に天使の輪っか、純白のドレス、背中には羽が生え、手には弓を持っている。
おお、天使が降臨なされた!ここが天国か…!
はっ、危ない危ない。ボケるのはおしまいだ。
ちょっとブカブカだけど、それも味だよね。
リビーは「みんなにみせてくる」と扉を閉めずにテッテテとそのまま忙しなくリビーは駆け出していった。
「レインちゃん、どうしたの?」
「私はこれを着れば良いんですの?でもこれ…私には似合わないかと…」
レインちゃんの目線の先には私が用意したスペシャルな衣裳、ゴスロリ服である。
似合うと思うんだけどなぁ。
「レインちゃんに似合うと思って用意したんだけど好きじゃないかな?ごめんね、他のにーー」
「いえ、着ます!着させて下さい!」
レインちゃんが片付けようとした私の腕を掴み止める。今日のレインちゃん、少し変だな…?
「そう?ごめんね。レインちゃん、言いたい事があったら何でも言って欲しい。私もレインちゃんには気を遣って欲しくない、ありのままのレインちゃんが好きだから。」
レインちゃんの手を取り目を見て素直な気持ちを吐露する。
大事なお友達だもんね。
「オリヴィエさんは…もう居ませんわね。…ごめんなさい、リリーさん。私、オリヴィエさんに嫉妬してたみたいです。久し振りに皆集まって楽しく過ごせると思ってたのに、リリーさんたら私たちを置いてけぼりにしてオリヴィエさんとずっとお話してるんですもの」
「そうなんだ……」
私は言葉が出なかった。
レインちゃんの口から漏れた嫉妬という言葉に驚き、嬉しくて、申し訳なくてそれ以上の言葉が出なかった。
「レインちゃんごめんなさい…!私、リビー…オリヴィエちゃんと仲良くなりたくて、それで…!レインちゃんの気持ち考えてなかった、酷いことしたよね…。」
「リリーさんは悪くありません。色々とお忙しそうですし、私なんかに使う時間もあまりないのでしょう。それに今回は私が勝手に嫉妬しただけです、仲直りしましょう?」
「レインちゃん…!」
「で・す・が!私の事もレインと呼んで下さい。オリヴィエさんだけあだ名で呼ぶのはずるい…もとい不公平です!ちゃんもさんも無しで!そしたら許してあげます!」
頬をぷくっと膨らませたレインちゃんはプルプルと震えながらそう告げた。私は何故か涙が出ていた。
「うっ…う"ん!ごれがらは"レインって呼ぶ!わだじもリリーでいいがら"!」
「もう何で仲直りしたのに泣き出すんですか…それじゃ…わた…私が悪いみたいじゃ…ないですか!」
「レインも泣いてるじゃん…!」
「「フフッ…アハハハ!」」
何故か可笑しくなって私とレインは泣きながら笑った。
この日私は今生最大の親友を手に入れた。
イアイアクトゥルフフタグンイアイアーーはい、邪神さん呼ぶのは止めときます。
おや?レインちゃんの様子が…
如何だったでしょうか。
面白かった!続きが気になる!と思った方は是非評価をお願いします。
ブクマ、感想、レビューもお待ちしております!
今回はイシス嬢の紹介です。
聖アムスティア学園生徒名簿
イシス・ココナ・パルコシア 16才
代々宮廷魔術師を勤めている名門パルコシア子爵家の庶子ながら世継ぎとして認められている稀有な人物。
兄弟はおらず、子爵の正妻に子が出来なかった為世継ぎと認められた。
五歳まで娼婦の母と共に暮らしていたが子爵に認知され嫡子となった正にシンデレラと言えるだろう。
しかし実際は突然の環境の変化に戸惑い、心に闇を抱えており、病で亡くなってしまった母のことが忘れられず死して尚、神のように崇拝している。
その魅惑的な仕草、挙動どれひとつを取っても気品に溢れ魔法を使わせれば学園一と言われ両親の血を余すことなく継いでいる。
主人公とは学年が一つ上で異なる(ほとんどのメインヒロインが年上、同い年、年下は四名のみ)のだが、下校中偶々見掛け一目惚れ。それ以来付きまとう様になる。
計算高い彼女ではあるが、恋愛という不確定要素には計算など意味を持たなかったと実感する。
「あ!マシューさん、今日も可愛らしいですわね。今夜あたり如何ですか…?後悔はさせませんよ?」
好きなもの 母親 スラムの仲間達
嫌いなもの 父親 権力
 




