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リリアナ•イン•ドリームワールド3 -The Glory's door-

更新遅れて申し訳ありません…新年明けから色々とゴタゴタしていまして…あと、暫く読み専になっていました。

これも面白い作品が多過ぎるのがいけないんじゃああぁぁぁあ!!最近はSFとかパニックのジャンルにも手を出してさぁ大変…見事にどハマりしております。

はい、更新頑張ります…

【栄光】の扉に手を掛ける。


その瞬間私の頭の中に知らない記憶、色々な情報が流れてくる。




それはとある平凡な農家の娘の記憶だった。日も昇りきらぬ内に村外れの川に水汲みへ行き、畑を耕し、日々の糧を手に入れる。村は小さく人口は五十を割るかどうかの集落と言っても遜色ない平凡で在り来たりな村だ。


娘はいつものように早朝の水汲みを終え畑に向かおうとしていた。しかし、村の中央から黒煙が立ち上っているのが見えた。娘は急いで家に入ると家族を探すが何処にも見当たらない。生真面目で不器用な父と、そんな父を支える為に尽くしていた母、優しいが何処か父に似た兄の姿は見当たらない。


娘は泣き叫び、骸となった家族にすがり付いた。絶望…発狂した娘は兄の部屋に飾られた槍を手に取り、この惨状を作り上げた根源を排除するために家を出た。


集落の中心部へ向かうと、惨状を作り上げた根源は呑気に煙草を吹かしていた。藁山に布を被せた物にどっかりと腰掛け戦利品、金目の物や集落の若い娘などを興味薄気にぼんやりと眺めていた。周囲には仲間と思われる薄汚れた男が三人、集落の娘が四人とその上に跨がる男が五人ほど。娘は手近に居た跨がる男に背後から近付くと槍を突き刺した。偶然にも娘の放った槍は男の心臓を貫いたらしく、引き抜いた槍には鮮血がどっぷりと付着している。男は一瞬震えると跨がっていた女の上に倒れた。


異変に気付いた男達は娘を視認すると近くに置いていた得物を手に娘を囲む様に動き出した。娘は槍を構え吶喊する、家族の仇、平和だった村を脅かした者共への憎しみ、全てが綯交ぜになり槍を加速させた。


発狂した娘の槍はこちらに近付いていた男の腹に刺さるが男も手にしていた棍棒を振り下ろしていた。棍棒は左肩に命中したが、運良く急所を外していたのだろう、痛みはしたが動ける程度であった。槍が深々と刺さった男はその場で崩れ落ち、物言わぬ屍と化した。盗賊の頭領らしき藁山に座り込んでいた大男が怒りに満ちた声で叫ぶ。子分らしき男達が娘を囲い殺そうと武器を持って突っ込んでくる。その時、馬を駆る大勢の足音と大声が響き渡り、娘を取り囲んだ男達の周りに雪崩れ込んだ。


その大部隊は近隣の騎馬民族だった。馬に跨り馬上から弓を射がけ、大きな剣鉈を駆使して狩猟を行い日々の糧とする草原の勇士だ。彼らによって命を拾った娘は緊張と疲れからその場に倒れ意識を失った。


どれほど寝込んでいただろう、娘は薄暗い時間帯に目を覚ました。周囲には火が焚かれ、他の生存者らしき娘達が集められていた。騎馬民族の勇士達は歩哨を立て警戒していた。


目覚めた娘に気が付いたのか武装を解いた見張り役の青年が娘に近付いてくる。手には水と食料の入った袋がある。受け取り少し会話していると青年ではなく、族長の娘であった事を知る。部族が盗賊に襲撃され、族長や優れた戦士を失うも残った者達を掻き集め迎撃に成功した。聞くと女子供の寄せ集め、それに生き残った男が十名ばかし、全員併せても三十にも満たない一団だという。撤退する盗賊達を男の斥候に任せ、部族を何とか掌握し、仲間の仇を取る事に成功した、と話してくれた。娘もこれまでの経緯を説明し、互いに協力していこうと約束し、その夜はもう一度眠りに着いた。



翌朝、娘が目覚めるとふと、私の意思で身体が動く事が分かった。これまでがあらすじ。そして、ここからが【栄光】の試練の始まりなのだと私は何となく実感したのだった。




本作品も本日で四周年となります。ここまで来れたのも皆様の応援のお陰です。

遅筆では有りますがこれからも頑張っていきたいと思います。これからも当作品を宜しくお願い申し上げます。


ブクマ感想評価レビューお待ちしております。作者の意欲へと変わりますのでどうか御頼み申し上げます。

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