表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/232

別話 僕はマシュー

マシュー君のお話です。


お陰様でPV10000越えました!


これも皆様のお陰でございます!

有難う御座います!

僕の名前はマシュー・アルデン。


アルデン家の養子です。


僕にはお父さん、お母さんと去年生まれたばかり妹が居ます。


家族四人幸せな生活を送っていたけどその日は突然訪れました。


僕の父ダビデ・ガーズとアルデン家のトニオお父さんは親友だと聞いていました。


ですがダビデお父さんが新しい仕事に失敗したためお金を借りることになり僕はアルデン家の養子になることになりました。


この前パーティで来たお城みたいな家にまた来ることが出来た。その時つまらなそうな顔をした女の子がどうしても忘れられなかった。


またあの子と会えるんだ…!僕はその事だけで頭がいっぱいでした。


「マシュー…です…よろしくお願いします…姉さん…」


読書をしていた金髪の女の子がつまらなそうな顔をしながら僕と新しい父トニオさんの前にやってきた。


僕は促されるままに挨拶をした。


仲良くなれるかな…?


僕の期待は姉さんことリリアナ様には届かなかった。


トニオ父さんが僕の家のことを説明してくれてリリアナ姉さんは何度か頷き沈黙を破った。


「事情は分かりました。しかしマシュー。私は貴方を弟とは認めないわ」



突き放す言い方。僕の面倒は見ないと突き付けられた。


僕は生返事を返すだけで精一杯。



「…はい」



「精々大人しくしていることね。それと私は男が嫌いだから用がない時は近づかないでちょうだい!」



「はい…」



ただただ返事をすることしか今の僕には出来なかった。




それから2ヶ月が過ぎた。僕は少しでも姉さんと仲良くなりたいと思ってずっと遠くから姉さんの邪魔をしないよう眺めていた。


なんて声を掛けよう。お菓子は好きかな。お花もあげてみたらどうだろう。


メイドさんに姉さんのことを好きなものや食べ物、どう話しかけたらいいのか相談する事が続いた。


ある日いつもの様に姉さんを眺めていると姉さんが立ち上がる。



「あんたね…!毎日毎日人を覗いてなんのーーウッ…!」


「姉さん!大丈夫?誰か!誰か来てー!」


僕は突然倒れた姉さんを抱き抱えようとしても子供の力じゃ持ち上がらない。人を呼んで助けを求めなきゃ!


その後メイドさんが姉さんのベッドまで運んでくれて僕は心配だったからずっと側にいた。


頭に柔らかな感触。温かい…!



「うぅッ…!」



姉さんの痛そうな声に目覚める。



「姉さん…大丈夫…?」


少し驚いた様な姉さんはすぐに僕を睨み付けて、


「うるさい!出ていって!」


と怒鳴った。僕は従うように部屋を後にし、自分のベッドで寝ることにした。


翌日、僕の部屋にノックの音が響く。


「はい」


「私よ」


扉の前には姉さんが立っていた。


中へ入れると姉さんは後ろに何かを隠しているのか、手を隠し目が一度も合わない。



「これ…その…あげる。昨日はありが…と…」


姉さんが渡してくれたのはクッキーの詰まった袋だった。


それから姉さんは段々と態度を軟化させてくれて普通に話してくれる様になった。


僕の名前はマシュー・アルデン。



産みの両親、育ての両親、妹とすこし不器用な姉がいる。


今は毎日が幸せです。

これからも20話前後に一話マシュー君サイドの話を挟むつもりです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ