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リリアナお嬢様の命令よ!~転生伯爵令嬢は自分に素直に生きると誓いました~  作者: 如月 燐夜
二部二章 ドキドキ?!学生編
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入学式とクラスメイト

校門を通過し教員の指示で体育館へと移動する。


体育館の入り口には掲示板が置かれていてクラス分けなどが公開されている。


アンちゃんとはここで一旦別れる。


彼女や他の留年生は去年居たクラスの席で入学式を終らせた後、改めてA組へと振り分けられるとのこと。


椅子が並べられており椅子の上にはパンフレットと共に名前の書かれた紙が置いてあった。


私の席は最前列の右側。


その隣はレオンハルト、その隣にタニアちゃん、レインが座っている。


「リリアナさん、お久しぶりです。」


「ええ、陛…レオンハルト殿もご健壮のようで何よりです。」


レオンハルトと短い挨拶を交わし、私は周囲の音に耳を傾けながら開会を待つ。


チャイムが鳴り、壇上へと金の髪を揺らし上がったのは現学園長のリアスティーナ・アムスティアである。


口を開き私達新入生の入学を祝い、多数の男子生徒も入ることへの説明もしていた。


私の協力者である彼女リアスティーナの弁舌は流石王女と言うだけあって流暢かつ丁寧で判り易かった。


「さて、私が長々と壇上に居ても仕方ありませんね。時間も押しておりますので私からの挨拶は以上とさせていただきます。続いては入学生代表、リリアナ・アルデン・センティスさん。壇上へどうぞ。」



聞き入っているとリアスティーナからご指名が入る。


遂に来てしまったか…!


一週間温めて来た私の挨拶を披露する時が…!


いや、凄んでみたけど大した内容ではないのだけど…


私は壇上へと歩き始める。


「リリー頑張って!」とレインからの応援が聞こえそっちへ振り向きにこりと微笑み階段を上がった。



教壇前に着き一度頭を下げると口を開く。


風魔法で拡張することも忘れない。



「皆様、初めまして。リリアナ・アルデン・センティスと申します。歴史あるこの学園の主席として入学出来ることを誇りに思います。主席はあと二人居るので私如きが壇上に上がるのは偲びない思いですが、良ければお聞き下さい。私達はこの学園で沢山の事を学び、時には友人と語らい、泣いたり笑ったりするでしょう。成長していくのに一番大事な時間を五年間共にします。時には性格が合わず対立することもあるでしょう。でも貴方は一人ではありません、先達の先輩方やご両親、教員達がいます。一緒により良い学園生活を送りましょう。私からの挨拶は以上とします。」


ぺこりと頭を下げまた一歩下がってから頭を下げると私は階段を降りた。


平静を装っているのだが、鳴り止まぬ歓声と拍手がくすぐったい。


良かった…受け入れられた様だ。


席に戻り教員の話を聞き終えると教室へとクラス毎に移動する。


席は早い者勝ちらしく決まっていなくて教卓に向かって左側に窓があって、今クラスは四つのグループで分けられている。




まず私を中心とした五人。


私は窓側の一番後ろに座った。


所謂主人公席ってやつである。


別に憧れとかじゃなくて、ただ単に私は他の生徒達より背が頭一つ分大きい。


だから最前列に座ってしまえば後列の生徒の授業に支障を来すのだ。



前と斜めをアンちゃんとタニアちゃん、更に右側はレイン、その隣にはルルが陣取った。


二つ目はレオンハルトのグループ。


レオンハルトは廊下側、つまり教卓に向かって右側の最前列に座った。


その回りには護衛の近衛騎士の子息やレオンハルトと御近づきになりたい未婚約の御令嬢たちが群がっている。



もう一つは北西に領土を持つナランシア伯爵家キャサリーヌ令嬢のグループだ。


婚約者が居る令嬢、八人ほどで固まっている。


まぁ攻略する際に盛大に振られ破棄されてしまうのだが。


原作でもサブヒロインの中ではかなり人気が高く


なぜメインではないのか?


と疑問の声が上がるほどである。


見た目は長い白髪にキリッとした赤目で兎のような印象を与えるのだが、高圧的な性格と、実はドジっ子な所が評価を得ている。


私も割りと嫌いではないので御近づきになりたい。


その少し後ろには四つ目のグループ。


男子生徒達である。


純真うぶなのか、思春期真っ只中で気まずいのか男子生徒の塊が出来ていた。



レイン達と話していると、後ろから声を掛けられる。


先程話題に上げたナランシア伯令嬢キャサリーヌだった。


「もし?リリアナさんと言ったかしら?少し話があるのだけど。」


白い髪を揺らしながらそう告げる彼女は胸を張り堂々としていた。


話?なんだろうなぁ。


デートのお誘いなら受けるのだけど。


「えっと、キャサリーヌさんだよね。話って何かな?」


そう訪ねると少しレオンハルトの方をちらりと見ると口を開いた。


「…此処ではしにくい話なので放課後に。」


そう告げると自分の席へと戻っていくキャサリーヌ嬢。


頻りにレオンハルトを気にしていたが、どういうことだろう。


少し胸騒ぎがしたが、担任が教室へ入ってくると私は気を引き締めるのだった。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 作者さん、最近の更新はお疲れ様です! 少女達の数が多過ぎてちょっと覚え切れないかも。 とりあえず、レインさん可愛い!大好きです〜 もちろんリリーさんが一番大好きですがw
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