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魅惑のお尻

…なし崩し的に雪女の嫁を持つことになった俺


道理で歳とか取ってない筈だよネ!


人知の理解を超えた超自然的存在の

雪女なんだもん!


暑い暑い夏の日の向日葵畑で出会ったお姉さんが

実は雪女でした!


フハハハハハハ


はぁ…

三文小説家だって、こんな話書かねえぞ




いや、彼女は確かにスゴイい美人だし

古風で清楚で奥ゆかしい大和撫子!て感じもドストライクなので

そっち方向に不満はない


全く無い!!!


ええ、有りませんとも!絶対に!


むしろウキウキ ワクワク ドキドキの

絶頂感が止まらない!止められない!


お姉さんスキー舐めんなよ!




…でも雪女


日本の区役所って雪女との婚姻届って受理してくれんのかなぁ……?

黄色い救急車呼ばれそうな気がするよ






その、美人の人外嫁はシンクで食器の洗い物をしている

ふんふんふん♪と嬉しそうに


着物ゆえに大変とよく分かる

安産型の大きなお尻を、こちらに向けてネ!


良いじゃないの雪女でも


気にしたら負けだ!

普通に考えたら俺があんな美人と

結婚できる可能性なんてあるわけない


あのお尻には


「こまけーことはいいんだよ!」


と思わせる価値がある!

その為ならば多少、人間じゃないことなど・・・ネ?


フヒヒヒヒヒヒヒヒヒ


「…気持ち悪い顔じゃのー」


…まだ居たのか?ばーちゃん


若い夫婦にとっては大事な夜だよ

初夜だよ!初夜!初の夜と書いて初夜!


ひとつの布団に二つの枕が並んでいて

襦袢姿の雪音さんが「私…怖い」てな感じで


そんな大事な夜なのに

気の利かない老害だなあー


そんな俺の夢と妄想を

打ち砕く言葉を祖母は口にする


「今晩はわしも泊まるからの」


「やめて!!」思わず叫ぶ


「こんな深夜に宿なんか取れるかい」


ぐぅ…正論。反論できない

いや、待てよ?駅前のビジネスホテルなら或いは・・・


「それに、まだ大事な話があるぞ」


真剣な顔でばーちゃんが告げる

孫に雪女の嫁さんを案内してくる以上に大事な話ってなんだよ?


魔王が復活するから

俺にそれを倒せとでも言うのか?



そんな折にいきなりインターホンのチャイムが鳴る

それも何度も何度も繰り返さる


鳴るのが止んだと思ったら次にドアがガンガンと叩かれる

繰り返さるほどに

力が強くなり音がドンドン大きくなる


やめて!ご近所さんから怒られる!

世間的には十分に深夜帯と呼ばれる時間なの!


「いま何時だと思ってんだ!」


文句を言ってやろうと思いながら

まずはドアの覗き窓から外を見るヘタレの俺であった


…巫女さん?


暗くて良くは判らないが魚眼レンズから見えるその姿は

白衣緋袴の巫女の装束に見える


「雪女嫁の次は巫女さんのご訪問かよ」

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