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雌狐

九尾の狐


ウィキペディアで検索してみる

「物語の多くでは悪しき霊的存在」でとあるとされている



その悪しき霊的存在とやらは

追加したケーキを幸せそうに食べてる


「どう見ても人畜無害にしか見えない」


(・・・おっきい胸だな)

胸を眺めていたら雪音さんに手の甲をツネられた

さっき言われた事を気にしてるらしい


ボカぁ雪音さんくらいの美乳のほうが好きだなあ・・・

ウン女性の魅力は胸の大きさじゃないよ?


「タマちゃんは無害なんですけどね」

「問題はコイツん中にいる玉藻のほうさ」

「中にいる?」


「傾国とまで呼ばれた金毛白面の妖狐「玉藻」それがコイツの中に同居してんだよ」

「ひどい話ですよねぇ…」

タマは不満気に頬をふくらませる


他人事みたいに言うとこじゃない


「二重人格みたいなもの?」


「だいたいあってる」

童女はドリンクの氷をバリバリと噛み砕きながら肯定する


「人間の多重人格みたいなものなら、まだ可愛気があるんですが…」

とは雪音さん


あんまり深く追求するとロクなことはなさそうだ

それでは話題を変えさせてもらおう


「で、肝心の話し合いの件なんだが」


全員が、そういえば「話し合い」に来たんだった。という顔をした


ヲイ…


「まず童女。なぜ俺に拘ったんだ?」


彼女は口をとがらせながら


「べつにヤサ…ねぐらが欲しかっただけさ

 宿なしの座敷わらしなんてコントにもならねーからな」


「さて、これからどうしようか?なんて考えてたら

 面白い波してるヒトが声掛けてきたんで、こりゃ既成事実でも作って転がり込むしかねえな。と」


「ぬしさん波がぽわぽわして気持ちいいよねぇ」とタマ


野生の座敷わらしは雪音さんをチラリと見てから


「そしたら出てきたのが、この辛気くさい地雷女だったってわけよ」


「迷惑な話ですね!」

額に青筋立てながら雪音さんは童女をニラむ


「あのな?妖異だって野良生活はツレーんだぞ」

「くんくんお風呂入りたい」

「いつから入ってないの?あなた達は…」


女3人寄れば姦しい。人間だけに限った話ではなさそうだ


「で、タマちゃん。いいえ玉藻さん」


雰囲気を変えて

雪音さんと童女がタマに向かい合う


「……貴女が、ずっと見ていたのは私達?それとも旦那様?」


タマちゃんの雰囲気と口調がガラリと変わる


「なんのことじゃ?」


…彼女が「玉藻」か


「私達が争ってる時に「いい加減にせんか!バカ者ども!!」と、止めに入られましたよね?

 これは私達のことを、 ずっーと見てたってことじゃありませんか?」


名探偵雪音さんである


「あの晩に退魔師装って、あたいの邪魔したのもてめーだな?」


「・・・・」


無言のタマ、いや玉藻の口の両端が釣り上がり

彼女は妖しく笑う



「ちっ!雌狐が!」

童女が吐き捨てるように呟く


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