宮越 優(みやこし ゆう)
世界:ハッピーエンド
属性:人間 少女
設定:善意を無差別に振りまく
通称:“学園の核弾頭” “幸せを君に”
火を消すために核ミサイルをブッパする系アーパー娘。おまかせ同好会に所属。
かつての主人公であった宮越都己と、世界の真理に達した仙人であった宮越悠の間に生まれた、“完全究極涅槃式最終改稿永久保存版汎用人型決戦道化師~お馬鹿を添えて~”(命名:終末愛好家)。
母から引き継いだ“己を燃やしてエネルギーとする外法”と父から受け継いだ“物語の根源と接続できる仙骨”を内包しており、最強の火力と最良の燃費を両立したアルティミット・シイング。性能面だけで考えれば【ハッピーエンド】内に敵う者の存在しない最強キャラクターとなっている。
のだが、そこに母の愛情と父の愛情と叔母の愛情が注がれた結果、チート級のアホ属性まで手に入れてしまった世界最強のお馬鹿キャラでもある。
前述の通り、カタログ上のスペックではあらゆる登場人物を凌駕しているのだが、精神に肉体が引き摺られてその性能を十全に発揮できていない。
否。ちゃんと発揮してはいるのだが、その方向性がどう考えても間違えている。
敵対してきた相手に窒息寸前までディープキスをブチかます程度はあたり前。
通学ついでに生物の常識を無視したり(【宮越優とユー人】)、ツンデレカップルのツン部分を物理で粉砕してみせたり、親友のために気軽に時空間跳躍したりともう好き放題。
逆に家事スキルのように、方向性さえ噛み合えば周囲をアッと驚かすような“まともなムーブ”をして見せることもある。
宮越優の第一人者である遠宮美音曰く「論理的な思考が一切行えない右脳極振り娘というだけで、知性はむしろ高い。残念ながら、あまりにも高すぎて外宇宙の神でもSANチェックを要求されるレベルなのだけれど」とのこと。
学園では“おまかせ同好会”の一員としてその能力を存分に発揮している。
能力を発揮しすぎた結果、任務の半分を勘違いしたり校舎の半分を吹き飛ばしたり世界の半分を救ったりしてしまうのも、学園生徒にとってはもう見慣れた光景となっている。
『あまりふざけてると“学園の核弾頭”がやって来るぞ』とは、学園に通う幼稚園児や小学生に対して目上の者が使う脅し文句。
他にも『どうあがいても、ミューミュー』『彼女の中の百のバカモノ』『彼女の一撃は、わりとえげつない』『油断するな。迷わず書け。腹を空かすな。宮越優には絶対に関わるな。――鷹狩学園の警句』などの関連用語が存在する。
以上のように腫れ物扱いな優なのだが、一方で非公式ファンクラブが存在するなどカルトな人気を誇っていたりもする。
そんな宮越優は、物心つく前から母親の都己のことが大好きな子供だった。
そして彼女を盲信するあまり「都己の活躍で世界が平和になった」と勘違いした優は、成長して行動範囲が広がるとともにその平和な世界を満喫するようになった。
悪も諍いも世の中には存在せず、全ての人々が夢と希望に満ちて手を取り合い、太陽も草木も笑いながら愛を歌っている。
それが彼女の目に映る世界であり、彼女が生きる物語の前提条件となっている。
幸か、それとも不幸なのか、彼女のチート性能がその妄想を可能としてしまったのだ。
だからこそ、優は今日も世界の全てに善意をばら撒く。たとえ相手がそれを望んでいなかったとしても、愛と夢と希望を半強制的に押し売りする。
それが楽園の住人たる己の役割だから。
亡き母が守り続けた世界を噛み締めるために。
亡き母の想い出を永遠に忘れないために。
亡き母が存在した証を示すために。
自分が間違っていると悟りながらも、“お母さん”のことが大好きだった優は、自ら望んで道化の役割を演じ続けている。
三年生への進級直前。
“二年一組お別れパーティ”の際に兄眞と美音の顛末を目撃してしまった優は、いつも通り良からぬ発想を開眼。
兄眞の想いも美音の葛藤も全て見抜いた上で、両者の齟齬を解決する界面活性剤として自身が間に入ってしまうという暴挙に出る。
関連人物:
〇遠宮美音 親友
〇神谷都古 優しいおばさん
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【宮越優とユー人】