漣 渉(さざなみ わたる)
世界:ハッピーエンド
属性:人間 女
設定:龍神を手玉に取る
通称:‐
友達感覚で龍神様と仲良くしている少女。スカイスポーツ愛好会に所属。
海に恋して空に憧れた、水辺に生きる少女。
日常的に海が見える土地で生まれ育った渉は、物心がつくとその海の上を飛びたいという欲求を抱くようになった。しかし、両親の仕事の関係で一転して山間の田舎に引っ越すこととなった渉は、せめてもの慰みにと訪れた村唯一の水源“龍神池”で本物の龍を目撃した。
海が見れない子供のためにと、龍は渉を頭に乗せて軽く池の上を飛ぶ。
その水面の美しさと、何より龍の鬣の美しさに渉は心酔した。
そうして白銀の龍に一目惚れした渉は毎日のように池に通うようになり、少しでも長い時間を過ごせるようにとあの手この手で龍のご機嫌を窺うようになった。
ボロボロの祠をピッカピカになるまで磨き上げ、親からもらったおやつをお供え物としてコッソリ供え、お年玉をもらえば池の中に投げ込む。
そうする度に池の中から呆れ顔の龍が現れることを知っていて、渉は何年間もその行為を繰り返した。
そんな中、龍神は威厳たっぷりに渉に問いかける。
「何か願いはないか」と。
渉の願いは龍神にとって至極簡単なことだったが、それはあえて告げなった。
もしそれを叶えられてしまったら、もう龍神に会いに来る理由がなくなってしまうような気がしたから。
だからこそ、渉は龍神に告げた。
「これからも私の友達としてずーっと一緒にいてください」と。
進学先として内地に存在する鷹狩学園を選んだのもそのため。
広い海に恋して高い空に憧れた少女は、自分の生き場所として山間の田舎にある小さなため池を選ぶ。
短い人の生の中で、少しでも長い時間を龍神と寄り添っていられるように。
関連人物:
〇迷宮龍児 親友、幼馴染み、愛しの龍神様
関連物語
【迷える龍に祝福を】