煙草の匂いが残る部屋
はじめまして。
初投稿です。皆さんの『心の隅っこ』に残るような、そんな話を書いていけたらなと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
今日、3年間付き合っていた彼氏が出ていった。
切っ掛けは小さな言い合い。
思い返せば本当に些細なものだった。
彼は物を殆んど持って帰っていってしまったけれど、
彼と一緒に撮った写真や彼がよく飲んでいたコーヒー、彼の好きな銘柄の煙草はそのままだった。
今更後悔したところで、なにも変わりはしない。
私は気晴らしに、彼が置いていった煙草を1本取り火をつけた。
、、、むせた。
当たり前だ。今まで煙草なんて一度も吸ったことなどないのだし。
煙草からゆらゆらと天井へ昇る煙を見つめながら想いを馳せる。
(私はこの先も彼が居なくなったこの部屋で、暮らしていくんだな)
窓を開けると心地いい風が肌を撫でた。
彼の匂いは、まだ消えない。
......end
お読みいただきありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
彼女の世界はこれからも続きます。ですが、その隣に彼の姿はもうありません。
皆さんにも、「隣にいたはずだったのに」という方がいたのではないでしょうか?
もしかしたらこれから出会う、という人も中にはいらっしゃることと思います。
そんなとき、「こうしていれば」と後悔しないためにも自分の選択が間違ってはいないか、今一度考えてみるのもよいことと思います。
失って初めて気付くものもありますが。
長々とここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
これからも少しずつですが、僕の見た世界。僕の感じた世界を皆さんにお伝えしていくので、暖かい目で見守っていてくれると幸いです。
では、次回のあとがきでお会いしましょう。
『後悔のないように』