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第3話

「よく来たな。勇者。」

謁見の間に来た私に向かって王様(?)が呼び掛けてきた。

何か上から目線の気がするが、王様だしこんなもんなのだろ。

「王様。この度はいかような理由で私が連れてこられたのですか?」

とりあえず丁寧に聞いてみた。

「魔王討伐のために決まっておろう。」

うん。予想通りだ。しかし何だろう?王様の高圧的な態度は・・・・・。

「では王様。これから私はどうすれば宜しいので?」

いきなり魔王が倒せるわけがないと考える私は王様に問う。が、

「今すぐ魔王討伐に行ってもらうに決まっておろう。今まで召喚された者もそうしておったわ。」

いきなり魔王討伐とか無理だろ!?

と、いうか今まで召喚された者?

「王様。私の前にも召喚された者がいるのですか?」

「いるに決まっておろう。どの勇者も勇敢に魔王に挑んで行ったわ。誰も帰ってこんかったがな。」

つまり、私の前に来た奴は皆魔王にやられてスクラップっていうことじゃん!

先代の勇者達の二の舞にならないように、ちゃんと力をつけてから魔王討伐に行こう。

「しかし、こんな事を聞いて来るようでは話にならん。やはり女は駄目じゃな。」

王様はこっちを見下すように言った。

前言撤回しよう。

魔王討伐なんてしない!

この国を全力で潰す!!!!

読んでいただきありがとうございます!


主人公は早速、正統派勇者をやめようとしています。うーん。大丈夫なんだろうか?


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