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第1話
「行ってきま~す!」
いつものように住宅街を歩く。
が、何か変な感じだ。いつもは感じない変なかんじがする。
この変な感じは何なのか。
そう考えながら歩くインナの前に人がたちふさがった。
「よぉ。相変わらず暇そうだな。」
この男はいつもそう言う。私にいつも話しかけてくるこの男の方が暇なのだろうと私は思うのだが。
「んで?ど?暇?」
答えない私に男が言う。
「暇だったらな「よし!デ「行かない。」
デートに行こうと誘う男に私は即答した。
「何でだよ~。幼馴染みだろ?」
「・・・・・・・。」
全く。それが問題なのだ。世の中には素敵な幼馴染みと女の子が両思いになるような話がたくさんあるのに、どうして私の幼馴染みはよりにもよってこんなヤツなのだろう?
「とにかく、お断りだから!」
もう、日常の一部になってしまったやり取りをしながら、私達は朝の住宅街を歩いていた。
そんな平和な一時は突然破られた。
ーーーここにいてはいけない!
そう危険を感じたとき、インナは既に意識を手放しかけていた。
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