新武器の実践②
現れたのは赤黒い肌に巨大な人型。
口からは牙を生やしていて片手には巨大な槍。
民族的な衣装を着ていて…そう、石器時代のような見た目だ。
鬼、異世界で言うオーガのような姿だ。
その見た目から察するのは困難だがオークであってオークじゃない。
「おいおい…こいつ、ハイオークじゃねぇか!」
ハイオーク。A級レベルの上級モンスターだ。
その見た目からオーガと混ざりそうだか区別はされている。
オーガは巨大な棍棒を持っているB~A級モンスターだ。
対して、ハイオークは狩人のように武装をしているA級モンスター。
だが、ハイオークは一般的なオークよりも力が強く、筋肉が硬いため内側まで通ることがない。
そして、オークともオーガとも違って厄介なのが個体によっては人間に近い知性を持っている事だ。
軍を率いるボスは知性が高いが、ハイオークは桁違いの知性を持っている。
戦争で司令官が複雑な司令を出すように、ハイオークにもそういったことが出来る輩がいる。
それに噂だが、中には人と同じように魔法を使うハイオークもいるという。
そういう噂が広まった訳は同じA級モンスターのダークエルフが高度な知性を持ちながら魔法も扱えるためそこが関係している。
他にも、ライカンの進化種のライカンスロープやリザードマンも魔法やスキルや武器を扱うモンスターが多いからだ。
そこから、ハイオークも魔法が使える個体が存在すると言われてたが、今まで確認されてないと本で見た。
実際、この個体の服装から戦闘タイプだろうな。
だが、このまま行けば勝てないしそもそも姿を現した時にすぐ真っ二つにされるだろう。
なら、王都に行ってこのことを報告するしか…と言いたいが、試したいこともあるし1度戦ってみることにした。
*
目の前にいるのは確かにハイオークだ。
そして、今真っ二つにされたが残機を消費して蘇生できた。
死亡耐性を貰ったのはいいが、攻撃が全然見えなかった。
まぁ…ひとまず油断してる今がチャンスだ。
俺はライカンの牙を持って近づく。
スキル《モブ》の能力の分身で分身を生み出してハイオークを挑発した。
ハイオークは分身の方に行ってる。
その様子を見てニタニタと笑いながら俺は短剣をハイオークの背中を切る。
もちろん、皮膚しか切れないが狙いはそうじゃない。
その後、片手に持ってた毒蛇の毒牙で傷口狙って切りつける。
筋肉が硬いためあまり通らなかったが充分だ。
これでハイオークは毒でやられる。そして、俺は逃げながらヒッドアンドアウェイを繰り返す__はずだった。
「ぐぉおおぉ!」
「え?」
刹那、ハイオークが斧を振り下ろして…俺は真っ二つにされた。
「なん………だと……」
嘘だろ…なんで死んだんだ?
*
残機を犠牲にして生き返った。
残りの残機は0。
確かに、死亡耐性を得たはず…まさか…耐性を得てないのか?
俺はそう思うとすぐに確認した。
スキル《モブ》
・死亡耐性
対象モンスター:オーク
「ハイオークがない……!?」
死亡耐性の所にハイオークが書かれてなかった。
そして、ある1つ可能性が浮かんだ。
「まさか…魔力や戦闘力にに差があると死亡耐性を会得できないのか!?」




