第3話
わたしは皇族の姫
日本探索者学園の首席。
いまは日本の一角をになう配信をする探索者。
皇族の姫 ステータス
ランキング11位
レベル36
体力 305
魔力 489
攻撃力 289
防御力 300
素早さ 449
魔術 氷
スキル 身体強化 氷柱
一応まだまだ隠してるスキルはあるけどギルドに公開してるステータスがこれになるわ。
ステータスは公開非公開が選べて任意でギルドや学園に届け出てほしいと言われている。
秘匿することも出来るけど届け出たら自分の知名度も上がるし、ランキングに応じて国から補助金ももらえる。何より信用問題や身分証と銀行口座みたいなものらしいわ。
そしてパーティーやクランに所属するときステータスの開示は大体どこもやっている。
犯罪者や意味不明な者を入れないために。
ステータスは昔神様から人間に与えられた試練と言われて今ではすっかりファンタジーの世界になったと歴史では言われているみたい。
とは言ってもレベルやランキングはあくまでも指標。魔術の相性や戦術、経験により覆ることはあるらしいけどなかなかそういった事例は聞かないらしいわ。
それくらいステータスは正確なの…
わたしは幼少の頃、皇族の人質として誘拐犯に攫われたことがあるわ…
昔はヤンチャでお転婆だったの…。
そして1人でこっそり皇族家敷地を抜け出したところを誘拐犯に拉致された経験があるの。
誘拐犯の人を最初は悪い人って気づかずただただ新鮮な気持ちでわたしはドライブを楽しんでいたわ。
そして人身売買の施設に閉じ込められどこかに売られる、もう家族と会えないって幼いながらも自覚しはじめたら…
「大丈夫だよ」
って少し大柄なお兄ちゃんがいてわたしを慰めてくれたの。
多分わたし1人ぼっちだったら耐えれなくて毎日泣いていたと思うわ。
2、3ヶ月の短い期間だったけどずっとわたしを励ましてくれた素敵なお兄ちゃん。
本当にありがとう。
だからあまり絶望も退屈もしなかったの。
いいえ、むしろ一緒に寝たりして楽しかったわ…。
わたしは1人っ子だから兄がいたらこんな感じなのかなあって思ったわ。
ただお兄ちゃんはわたしを男の子と思ってたみたいで…
悔しい!!
いつか見返しえてみせるわ!!!
って意気込んでたら、わたしの身内皇族探索者部隊とか、警察の機動隊が突入しわたしはあっという間に保護されたの。
お兄ちゃんに別れも告げれず実家に連れて帰られてこってり叱られました…
また会いたいな…お兄ちゃん
けどその日を境にわたしは探索者としての訓練、皇族としての教養を身につけるため一切の外出を禁じられたわ…
むしろ軟禁ね…
毎日毎日お国のため、皇族の威厳を保つためにとひたすらひたすらひたすら訓練とお勉強…初等部、中等部は学校へは行かず、自宅に講師を招く形になり友達はおかげで0だったわ。
高等部はさすがに探索者学園で探索者資格を取るため通うことが出来るけど…
だからかわたしは精神がどんどんすり減りお兄ちゃんのことはすっかり忘れてしまったわ…
いや忘れていたというかもうわたし感情の起伏すらも無くなってきていたわ…
中等部のときは毎日皇族探索者部隊を引き連れてダンジョンへ配信なるものをしていったわ…
なにが楽しいかさっぱりわからなかった。
気がついたら皇族探索者部隊のレベルを全員抜き日本でも屈指の探索者にわたしはなってたわ。
毎日毎日毎日休み無く訓練だったから…
人よりも努力と言っていいのか分からないけど…
誘拐から解放された日からわたしには休みは1日たりとも無かったわ…
そしてはじめて学園なる、みんなが集団生活し競い研鑽すべき場へわたしは首席で入学した。
有象無象共がわたしの身分や実力、容姿に寄って集って本当に鬱陶しかったわ。
基本的に無視ばかりしていたら学園の二つ名が皇族の氷姫になっていたわ…。
わたしが氷の魔術を得意とステータスを公表したのと冷たい人柄にピッタリだったみたいね…
そして入学から少し落ち着いて帰宅しようとしたら大柄な男子が子爵嫡男にいじめられていたのを見かけてしまうわたし。
大柄な男子…
魔力が無い魔術が使えない劣等生って世間では言われているわ。
感情の起伏が無いわたしは良く言い寄られている子爵嫡男が主犯格にいるから面倒と思い踵を返すが…
…
はぁ…
仮にも首席なわたし。
さすがに注意くらいはと、現場にやる気なく近づく。
でも子爵嫡男はあろうことかファイヤーボールを大柄な男子に向かって放ったの!!
下手したら死んでしまうわ…
わたしは急ぎ、足から魔力を放出し、
地面からいや、どんな空間からも発生できる氷柱でファイヤーボールを防ごうとしたら大柄な男子の顔が一瞬見えた…
え?
お兄ちゃん?
いや、お兄ちゃんって何だったけ…?
あ?!しまったわ!!
わたしはなぜか一瞬集中力が途切れ氷柱の発生が遅れてしまい大柄な男子は見事にファイヤーボールが被弾した。
すぐさまわたしは氷魔術で被弾した顔面を冷やした。
大怪我させてしまったけどわたしに罪悪感は無かったわ。むしろこの男子のためにも心を鬼にして言っておかないと!
そしてわたしはイジメられっ子に退学するように促す。
別に珍しいことではないわ。
わたしはダンジョンで救助活動したりすることもあり、心が折れかかってる人は何人も見てきた…
最初は次は頑張ってと無責任にもわたしは言ってしまったの…
後日その救助した探索者はもちろんダンジョンで死体になってたわ…
だからこの男子も死ぬ必要までは無い。
見た限り素質は皆無。義務教育で探索者学園に入学させられただけなんだろうって…
わたしがその分がんばるから…
わたしが…
だからわたしは引導を渡すというか心を折るためにいろいろきつく言っておいたわ。
中途半端に言うのが一番良くないとわたしは経験則からそうしてるの。
とりあえずいじめも今回だけじゃないだろうし…次はもっとひどいめに合うしわたしは助けれないと伝えたわ。
大柄な男子の目から光が消えた。
心が折れたかな?
それでいい…
それでいいの…
と、わたしは足早に去る。
そしてなぜか一瞬動揺したときのお兄ちゃん?
と、思い出せない不思議な気持ちを落ち着かせ女子寮に帰ろうとしたら…
先ほどの男子が飛び降り自殺をしてわたしの目の前に落下してきたの…
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