第268話
僕は一番隊組長
今の歴史に疎い僕は伯爵家が落ちぶれた理由を聞いた。
「うむ…伯爵家代々継承されてきたスキルは医療系統なんだが…。
昔は…、第一次世界大戦があってね…それが終わってから貴族位を初めて陞爵されたんだ」
「第一次世界大戦?内乱ではなく?」
僕の人間として生きていたときは江戸時代…幕末で、国内の内乱だったのに…
「そう、外国同士の領土や利権をめぐる戦争だよ。日本の最後の内乱は…
西暦1877年までだったかな。
その最後の内乱の西南戦争は…
それは外国への出兵をと唱えていた武士の勢力よりも内政の整備を優先すべきだと主張した勢力…近代銃を持っていた明治政府の勝ちだったんだよ。
その明治時代からは武士は冷遇されててね…。
その冷遇された武士達が鹿児島に集まり反乱を起こしたんだよ。
そして日本は大日本帝国となり1894年に外国と戦争をはじめ第一次世界大戦が1914年勃発する…
まあ第一次世界大戦は外国の戦争に加担する形に大日本帝国はなってね。
勝利はしたけどその時の死者が300人ほど、負傷者は900といったとこかな?それで、医療系のスキルが、当時は重宝されご先祖様は初めて貴族位を承ったんだ」
僕は1868年まで人間として生きてきた…
僕の死後それから日本最後の内乱と次に世界戦争へとなっていたのか…
僕の生きていたときは革命派と保守派の内乱だった。確か外国と交易したらダメと鎖国すると仰られていた天皇陛下と、外国から交易するように言われどっちつかずの幕府。
その幕府に反抗的だった長州藩があろうことか天皇陛下を襲撃しようとしていた。
当時の天皇陛下をお守りしていた幕府側の新選組はどうなってしまったのだろうか…
長州藩などの討幕派の新政府軍と旧幕府軍の新選組率いる戦い、鳥羽・伏見の戦いに参加する前に僕は結核という病で死んだ。
「そうでしたか…鳥羽・伏見の戦いはどうなったのでしょうか?」
「うむ…君は元新選組、一番隊組長と名乗っていたね。それは戊辰戦争といい、新選組のリーダーこと局長は斬首されたよ。旧幕府軍の敗北だ…」
「そうでしたか…」
局長は僕の師であり、兄のように慕っていた…
なら新選組はそこで終わりを告げたのか…。
「戊辰戦争後、西南戦争を最後の内乱としそれから幾度となく日本は外国と戦争することになった…
そして、それから全世界を巻き込む戦争へと徐々に発展していったのだよ。最初は大日本帝国として勝利し続けていったのだがね…」
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