第178話
可視化した不可視の手があっさり吸血鬼の首を握力だけで引き千切った。
な、なかなか強いぞ…この女性の手…。
そして当主様の元へ僕は行き
「その傷ではもう助かるまい…皇族家当主よ。
我がもう少し早く来たら助けれたであろうが…
生憎人間もモンスターと同じと思っている質でな…。遅れて来た事に関して我は後悔しておらん」
あ、一応口調も変えてる。ブタオってバレたくないからね!
ノーネームの時の僕は傍若無人、舐めたらあかんぜよ!の精神でいく。
すると当主様の死に際に少し話たいと言われる僕。
いいよって言おうとしたら、可視化した不可視の手が
「マスター」
ん?またなんか聞こえたか?
最近よく空耳が…
って不可視の手が指差していた。
そこにはなんか魔道具がある…
危ねえ…このおっさん抜け目無いな…。
「ああ、お前には一飯の恩があるからな。我が看取ろう…だがその魔道具はなんだ?我が秘密を暴くなら話は無しだ!」
やっぱりなんか僕のことを知ろうとして、バラそうとしてたな!そんな魔道具だったっぽい。
そして死に際に、頼みがあるって言われたから
「遺言は我が呪いとなる。故に聞かん!
我は我のしたいようにするだけだ。」
そう。僕は僕のしたいようにするだけ…
ただ……
予想では…
娘を頼む。
だろうな…
それは僕にとって呪いになる。
だから聞かない。
あとはなぜチカラを隠す?
なぜ表に出てこない?
と言われたから
「この世界はチカラ無きものには無慈悲が過ぎる…我がチカラ無き者と偽り世界を見定める」
僕は今まで人間に虐げられすぎた…。
チカラが無いとはこんなにも罪とは…。
それは自殺に追い込まれるほどの罪だった。
ただ、探索者になるのが夢で平穏に生きたい、こんなささやかな願いさえ周りからは許されなかったのだ!!
今だにブタオのときはイジメられてるし、
だから人間を助ける気はさらさら無い。
僕は人間とモンスターの生存競争を見届けるだけ。
気が向いたら…
いや、人類が絶滅となれば参戦するが…
孤独は嫌だからね…
いや、ひょっとしたらモンスター側に付く可能性もあるかも知れない!僕は!
と、まだどっちつかずな考え…。
答えは出てない。その時の気分次第。
けどあまり当主様は納得してなさそうだった。
なんで人間だと人間の味方しないといけないの?
誰が決めたん?そんなん?
逆に僕にはそれが理解が出来ない。
「お前に我の気持ちはわからんさ、逆も然りだがな」
僕の気持ちがわかるのは同じ歩みをした唯一無二の存在、Sランクダンジョンマスター、時の牢獄だけ。
あれ?なんか不可視の手が喜んでる?
なんか不可視の手がモジモジしはじめたんだが…
ちょっとキモい…wwwまあいいや。
と、最後の当主様の言葉はノーネーム…僕の顔が見たいだった。
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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