第172話
探索者ランキング１位のノーネームに助けられなかったことは後悔してないと言われた…
この元世界最強と謳われた皇族家当主がだ。
「か、構わぬ…も、もう老い先は長くあるまい…す、少し話をせんか?」
頷くノーネーム
「ああ、お前には一飯の恩があるからな。我が看取ろう…だがその魔道具はなんだ?我が秘密を暴くなら話は無しだ！」
一飯の恩だと?
どうこうことだ?
会ったことがある人物だと?
こんなにも身近にノーネームが居たとは！
だがまずは
「相分かった…魔道具は此処に置く。の、ノーネーム殿…貴殿に頼みが「遺言は聞かん！」ある…」
「遺言は聞かん！遺言は我が呪いとなる。故に聞かん！
我は我のしたいようにする。ただそれだけだ。」
「そ、そうであったか…」
娘を頼むと託し守ってもらいたかったが仕方あるまい…
この者にはそんな義務も無ければ、権力や法ですら無意味であろう。
「まあ大方予想がついてる。お前のことだからな…だが我はモンスター人間平等主義なのだ。」
「そ、そうであったか…どこかで会っておったのか?」
いろいろと闇が深そうだ…
「…ああ…」
「そ、そうであったか…なぜチカラを隠す?
なぜ表に出てこない?」
「この世界はチカラ無きものには無慈悲が過ぎる…我がチカラ無き者と偽り世界を見定める」
「そうであったか…ゴホッゴホッ」
更に吐血してしまう…
魔力がそろそろ底を尽きそうだ…。
元から致命傷を負い助からない命だがその魔力のおかげでこうやってノーネームと会話が少し出来ておる。
「お前に我の気持ちはわからんさ、逆も然りだがな」
「そ、そうだな…ゴホッゴホッ、さ、最後に…ノーネーム殿…貴殿の顔がゴホッゴホッ見たい…
身近な人物とわかってて、顔を知らずに逝くのは酷とは思わんか?ゴホッゴホッ」
「…良かろう。死に逝くお前へのせめてもの手向けだな」
とノーネームは被ってたヘルムだけを霧散させてくれた。
な、な、な…
なんと?！
此奴は確か…
娘の学友の…
牢獄のブタオであったか…
なら漆黒のフルプレートは体格を隠すカモフラージュのスキルであったのか…
「はい、当主様…昨日夕食をご馳走になりました…牢獄のブタオです。」
なるほど…あのとき娘と付き合っておるのか?と聞いたとき覇王気のスキルを使ったがまるで効いていなかったのが理解出来た…。
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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
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魔力0 残念王子の黒騎士 異世界より地球に転移しどちらも無自覚最強無双
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