第130話
僕は剣聖ちゃん
いまは皇族の姫様と車に乗り帰宅中。
「ねえ、なにがあったのか詳しく話してくれるかしら?」
「う、うん…その…剣舞祭の防衛試合中さ…ずっと視線を感じてたんだよね…」
「剣聖ちゃんは目が見えない分、気配察知の熟練度レベル高いからよね?」
「うん…最初は悪い奴、不審者と思って切りかかったら躱されたんだ…残像って技?スキルかな?」
「聞いたことないわね…」
「僕もびっくりしたよ！そして未来視ももちろん使ってたんだけど…途中から見えなくなってさ…」
「え…大丈夫だったの?」
「うん、僕は拳圧で吹き飛ばされただけ。かなり手加減されちゃってたよ…」
「ウソ…まさか剣聖ちゃんが…
近接戦ならお父様にも引けを取らないのに…」
皇族家現当主様は元世界ランキング1位、現在3位だったよね…
「完敗だったよ、それに漆黒騎士は目を瞑って僕と同じ条件…いや、更には無手だったんだ…」
「漆黒騎士?」
「僕さ、盲目だけど呼吸の音や筋肉の動き、空気の流れとかでわかるんだよね。
だからスキルを使うと見えないけど見えてるというか…色は認識出来ないんだけどね。
漆黒騎士は真っ暗闇、漆黒だったんだ。
僕はじめて今日そのときだけ色が認識出来てさー。それで僕急に真っ暗になったからテンパっちゃてさ…そしたら頭撫でられて慰めてくれたんだ…」
「それも、なにかのスキルか魔術かしら?」
「魔力は感じられなかったね。」
「剣聖ちゃんの見えない目に見える漆黒って一体なんなのかしら…」
「うーん…なんだろ?本能的な?とかかな?わからないや…んで最後に、スキルに頼りすぎるなってアドバイスもらって、どっかいっちゃったんだ…」
「剣聖ちゃんを手加減しながらでも圧倒して、更にはアドバイスって…どんな人物なのよ?」
「多分…新しいランキング1位の人じゃないかな?」
「え…?ま、まさか…ノーネーム様?」
「そ、そ！多分だけどね〜。逆に、それ以外で僕を圧倒出来る人っているのかな?いないよね?」
「ね、ねえ！！どんな御姿だったの?男性?
ねえ！ねえ！」
僕は姫様に肩を捕まれ凄い剣幕で質問された
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魔力0 残念王子の黒騎士 異世界より地球に転移しどちらも無自覚最強無双
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